妊娠中のウイルス感染:医療従事者へのアドバイス

2014.05.31

Viral infections in pregnancy: advice for healthcare workers


T.L. Chin*, A.P. MacGowan, S.K. Jacobson, M. Donati
*North Bristol NHS Trust, UK
Journal of Hospital Infection (2014) 87, 11-24
背景
医療従事者は、患者のケアによって感染症に曝露される可能性がある。一部の感染症では、妊娠が母親と胎児に対して特異的な問題をもたらすことがある。
目的
英国の医療従事者の妊娠中に特異的なリスクをもたらすウイルス感染、すなわちヒト免疫不全ウイルス(HIV)、B 型肝炎ウイルス、C 型肝炎ウイルス、水痘・帯状疱疹ウイルス、単純ヘルペスウイルス、ヒトパルボウイルス B19、サイトメガロウイルス、風疹、麻疹、エンテロウイルス、ムンプス、およびインフルエンザについて考察すること。院内伝播のエビデンス、妊娠に特有の臨床的特徴、および就業している妊娠中の医療従事者を保護するための推奨事項についても述べる。
方法
「nosocomial(院内)」、「occupational(職業)」、および「healthcare workers(医療従事者)」を含む各ウイルス感染のキーワードリストに基づいて、Medline、EMBASE、および PubMed の検索を実施した。特定した論文の引用文献リストの文献を用いて、関連情報を調査した。
結果
医療環境でこれらの種々の感染がもたらすリスクは高いとするエビデンスは、アウトブレイクを除いて弱い。その理由として、保護のための標準的な感染制御策が実施されていること、または市中曝露のリスクのほうが大きいことが考えられる。妊娠中の医療従事者に対して、両環境での防御行動についてアドバイスを与えるべきである。想定される介入としては、ワクチン接種や、曝露リスク低下のためのユニバーサルプリコーション、感染制御、および配置転換などがある。
結論
妊娠中の医療従事者を保護することは、本人、出生前ケア提供者、および雇用者の責任であり、その実現はリスク認識および曝露前後の介入によって可能となる。曝露が生じた場合、または医療従事者が感染症を発症した場合は、専門家によるアドバイスが直ちに必要である。
サマリー原文(英語)はこちら
監訳者コメント
論文調査による報告である。医療従事者たる者、まず妊娠を希望する女性はワクチンで予防可能な感染症については抗体価検査を受け、抗体がないか十分でない場合には事前に免疫を獲得しておくべきである。

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*Hospices Civils de Lyon, France

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