注射の安全性のための引き込み可能な安全針の看護師主導のデザインおよび評価★
Nurse-led design and evaluation of a retractable safety needle for injection safety C.W. Liu*, M. Koo, Z.C. Lin *Mennonite Christian Hospital, Taiwan Journal of Hospital Infection (2025) 164, 96-104
目的
針刺し切創は、依然として、臨床現場における血液媒介病原体への曝露の重要な源であり、看護師の医療関連感染の一因となっている。既存の安全装置は、使用者のコンプライアンスや運営上の対策に頼っているので、実臨床の重圧下では不十分である。この試験では、看護師がデザインした引き込み可能な安全針による感染制御の可能性を評価する。この安全針は、米国国立労働安全衛生研究所のハザード対策の階層構造で定義される置換のレベルの工学的対策を通して曝露のリスクを構造的に減少させるために開発された。
方法
無作為化クロスオーバー試験を、台湾東部における地域の教育病院で、76 名の看護師を対象に実施した。参加者は、臨床で注射をするという仕事の 2 つのシミュレーションを完了した。1 つは、従来のキャップ型の安全針、もう 1 つは、引き込み可能な安全針を使ったものであった。安全性および使いやすさについての結果を、被験者内効果とシーケンス効果について調整した一般化推定方程式を使って比較した。
結果
キャップ型の安全針と比べて、引き込み可能な安全針は、ニアミスイベント(平均差、-0.62 件、P = 0.002)、針への曝露の頻度(平均差、-7.47 件、P < 0.001)、針への累積曝露期間(平均差、-27.68 s、P < 0.001)を有意に減少させた。引き込み可能な安全針は、安全性についての結果の改善を示したが、有意に長い準備時間を必要とした(平均差、75.6 s、P < 0.001)。使いやすさのスコアに、デバイス間で有意差はなかった(P = 0.156)。
結論
引き込み可能な安全針は、その後の行動に頼るのではなく、曝露の経路を構造的に排除することによって、実際の感染制御に革新をもたらす。この試験は、職業上の曝露を減少させ、注射の安全性を向上させる目的で、工学的対策に基づく戦略を発展させることにおいて、看護師主導のデバイスの開発を支持している。試験の結果は、実臨床における医療関連感染を軽減させるための調剤システムを将来実施するための情報となる可能性がある。
監訳者コメント :
さまざまな安全装置が利用可能であるが、安全機能を作動させられずに針刺しを起こすこともある。引き込み可能な安全針の使用は、工学的対策によりリスクを構造的に減少させることにつながる。
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