スコットランドにおいて白内障手術の大量実施を促進するための感染予防・制御パスウェイの開発
Development of an infection prevention and control pathway to facilitate high-throughput cataract surgery in Scotland H. Wallace*, D. Stark, P. Weaving, T. Inkster *National Services Scotland, UK Journal of Hospital Infection (2024) 147, 107-114
背景
白内障手術は、白内障患者にとって QOL の大きな改善をもたらす。しかし、このタイプの手術をタイムリーな方法で提供するには、待機リストと課題が増大しつつある。以前に利害関係者のフィードバックから、感染予防・制御(IPC)が手術の大量実施にとって障害となっている可能性が示されている。Antimicrobial Resistance and Healthcare Associated Infection Scotland は、こうした課題に取り組むことを目的として、白内障手術の大量実施を支援することを求められた。
目的
手術の大量実施を促進するための IPC パスウェイを開発すること。これは、ベストプラクティスに基づき、また利害関係者が特定したあらゆる障害に対処するものとなろう。
方法
臨床チームを含めた主要な利害関係者からの情報を受けた短期間のワーキンググループを確立した。迅速な文献レビューも実施した。
結果
手術の大量実施の促進を助けることを目的として、患者の同意に基づくパスウェイを開発した。術前、術中および術後の期間について検討した。文献が利用できない場合は、専門家/コンセンサスの意見を用いた。手術の大量実施のための施設、例えばこの考え方に良く適した Jack and Jill 式手術室レイアウトなども検討した。
結論
利害関係者との協力により、白内障手術の大量実施を促進するために、またその実施において考えられる IPC の障害に対処するために、IPC パスウェイを開発した。本稿で報告したプロセスと結果は、大量実施に良く適した他の手術に対する同様のパスウェイを開発し、患者の QOL を改善し、待機期間を短縮するために利用できるだろう。本研究は、大量手術実施後の術後眼内炎に対するサーベイランスを確立することの重要性を強調している。
監訳者コメント:
特になし
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