非滅菌検査用手袋と滅菌手術用手袋:どちらがより持続可能か?★

2021.12.31

Non-sterile examination gloves and sterile surgical gloves: which are more sustainable?

H. Jamal*, A. Lyne, P. Ashley, B. Duane
*University College London,  UK

Journal of Hospital Infection (2021) 118, 87-95


背景

医療従事者は、個人防護具(PPE)を使用する際に、環境における持続可能性を考慮すべきである。医療環境において使用されるPPEの中で最も頻度が高いのは手袋である。

 

目的

本研究は、滅菌手袋と非滅菌手袋が環境に及ぼす影響について、ライフサイクルアセスメント(LCA)法を用いて定量することである。

 

方法

本研究では 3 種類の手袋、すなわち非滅菌手袋および滅菌手袋(ラテックス製およびラテックスフリー)の手袋を用いた。環境に対する影響を表す 16 のカテゴリーを用いて、それぞれの手袋による影響を明らかにした。

 

結果

非滅菌手袋は、すべてのカテゴリーにおいて環境に対する影響が最も少なかった。2 種類の滅菌手袋、すなわち非ラテックス製(合成ゴム製)手袋およびラテックス製(天然ゴム製)手袋では同様の結果であったが、非ラテックス製(合成ゴム製)手袋では、オゾン層破壊、鉱物資源使用、および電離放射線に対する影響が大きかった。気候変動に対する影響については、ラテックス製滅菌手袋では非滅菌手袋より 11.6 倍大きかった。本研究において、2 種類の滅菌手袋(ラテックス製および非ラテックス製)の両方について、手袋の製造が最も大きな環境に対する影響を及ぼしており、ラテックス製滅菌手袋では平均 64.37%、非ラテックス製滅菌手袋では 60.48%であることが示された。

 

結論

LCA 法を用いることで、本研究では滅菌手袋と非滅菌手袋を比較して環境に対する影響を定量的に示した。

 

サマリー原文(英語)はこちら

 

監訳者コメント

SDGs(Sustainable Development Goals)が注目されている。本研究では非滅菌手袋と滅菌手袋を比較し、いかに滅菌手袋が環境に与える影響が大きいかがわかる。医療用手袋を感染管理とは別の観点で検討しており、興味深い。

 

 

同カテゴリの記事

2013.10.30

Modification of the surfaces of medical devices to prevent microbial adhesion and biofilm formation

2015.09.30

Effects of fluoroquinolone restriction (from 2007 to 2012) on Clostridium difficile infections: interrupted time-series analysis

2016.06.23

Carbapenemase-producing Enterobacteriaceae in hospital wastewater: a reservoir that may be unrelated to clinical isolates

2018.03.31

Prevalence of multidrug-resistant organisms in migrant children admitted to an Italian cardiac surgery department, 2015-2016