病院 2 施設の 3 次ケアシステムで 2 回連続して発生した、バークホルデリア・コンタミナンス(Burkholderia contaminans)で汚染されたクロルヘキシジンマウスウォッシュによるアウトブレイク★
Two consecutive outbreaks caused by chlorhexidine mouthwash contaminated with Burkholderia contaminans in a two-hospital tertiary care system M. Al Zunitan*, F. Aldawood, A. El-Saed, M. Azzam, K. Abou Yassine, L. Alshammari, M.M. Alshamrani *King Abdulaziz Medical City, Saudi Arabia Journal of Hospital Infection (2023) 142, 96-104
背景
バークホルデリア属菌による病院アウトブレイクは、これまでに複数の医療ソリューションや製品の汚染と関連付けられており、しばしば発見の遅れおよび高い死亡率を伴っている。
目的
COVID-19 パンデミック時におけるバークホルデリア・コンタミナンス(Burkholderia contaminans)により汚染された様々なブランドのマウスウォッシュが原因の連続した 2 回のアウトブレイクの管理について記述すること。
方法
本研究は、2021 年および 2022 年に検出された B. contaminans が原因の2回のアウトブレイクに関与したすべての患者を対象とした後向きコホート研究である。陽性の呼吸器サンプルのクラスターが認められた後に調査を開始し、後向きおよび前向きの症例発見を実施した。
結果
患者計 69 例が罹患し、2021 年に 47 例、2022 年に 22 例が罹患した。罹患患者の大部分で呼吸器サンプルが陽性(85.5%)で、症例の 55.1%が COVID-19 に罹患しており、72.5%に多剤耐性菌が認められた。ほぼ全例(97.1%)で人工呼吸器が必要となり、42.0%が死亡した。第 1 回目のアウトブレイクでは症例の 17%が患者間伝播により感染したと考えられた一方、第 2 回目のアウトブレイクでは全例がマウスウォッシュの使用から直接感染していた。第 1 回目のアウトブレイクで得られた経験、ならびに多診療科からなる感染制御迅速対応チーム(Infection Control Rapid Response Team)の結成から、第 2 回目のアウトブレイクに対するより迅速な認識および制御が実施された。多変量解析から、高齢、集中治療室入室、および COVID-19 罹患が、死亡の独立した予測因子であった。
結論
COVID-19 パンデミック時のバークホルデリア属菌によるアウトブレイクは、高い死亡率と関連した。専任の経験のあるチームによる迅速な検出および対応は(第 2 回目のアウトブレイクの場合のように)、死亡を減らすことができ、患者間の重なった交差伝播を予防することができる。
監訳者コメント:
サウジアラビアの病院におけるBurkholderia contaminansで汚染された CHG 0.2%マウスウォッシュに関連したアウトブレイクの報告である。Burkholderia 汚染が未開封容器の CHG マウスウォッシュで確認されたことから、その汚染が病院内で生じたというよりも製造・包装との関連が示唆された。
同カテゴリの記事
Risk factors for Clostridioides difficile infection in children: a systematic review and meta-analysis N. Dong*, Z.R. Li, P. Qin, C.X. Qiang, J. Yang, Y.N. Niu, X.R. Niu, X.X. Liu, W.G. Wang, B.J. Wen, Z.R. Ouyang, Y.L. Zhang, M. Zhao, J.Y.R. Li, J.H. Zhao *The Second Hospital of Hebei Medical University, China Journal of Hospital Infection (2022) 130, 112-121
Applicability and limitations of quality indicator-based assessment of appropriateness in antimicrobial use: a comparison with expert opinion S.Y. Park*, S.M. Moon, B. Kim, M.J. Lee, K.-H. Song, E.S. Kim, T.H. Kim, H.B. Kim, the Korea Study Group for Antimicrobial Stewardship (KOSGAP) *Hanyang University College of Medicine, South Korea Journal of Hospital Infection (2023) 139, 93-98
A systematic review of the cost impact of sepsis care bundles E. Ladbrook*, S. Bouchoucha, J. McDonall, A.F. Hutchinson *Deakin University Faculty of Health, Australia Journal of Hospital Infection (2025) 166, 170-182
Ventilation or aerosol extraction: comparing the efficacy of directional air purifiers, HEPA evacuators and negative-pressure environments T-Y. Hung*, S-H. Yu, Y-C. Chen, Y-C. Su, H-L. Chen, B-H. Wu, S-C. Hu, T. Lin *Taipei City Hospital, Taiwan Journal of Hospital Infection (2025) 155, 198-208
Community-onset healthcare-associated MRSA bacteraemia in a district general hospital
