病院を清潔にするための 4 ステップ:観察、計画、清掃、乾燥★
Four steps to clean hospitals: LOOK, PLAN, CLEAN and DRY
S.J. Dancer*, A. Kramer
*Hairmyres Hospital, NHS Lanarkshire, UK
Journal of Hospital Infection (2019) 103, e1-e8
背景
今や清掃および汚染除去は感染制御に不可欠と認識されており、工程をさらに詳細に検討するのはタイムリーである。これは、清掃の慣行は保健医療の区域内で大きく異なるからであり、不明瞭な職務で時間とエネルギーの両方が不必要に浪費されている可能性が高い。さらに、不十分な清掃は感染リスクを減らすのではなく、感染リスクを高める可能性さえある。工程は系統的評価の恩恵を受け、各要素がエビデンスに基づいた規則正しい手順内に配置されるはずである。
方法
清掃のマニュアルの面、病原体のリザーバーと伝播、手指衛生、職員の義務、ならびに患者の快適さに焦点を合わせ、「病院の清掃」に関して文献検索を実施した。
結果
病院における体系的な清掃に対して、エビデンスに基づいた実践的な取り組みを提示する文献は特定されなかった。したがって、本レビューは使用されているベッドスペースの、日常の清掃のために、簡便な 4 ステップの指針を提案する。ステップ 1(観察)は、清掃する場所の視覚的評価について記述している。ステップ 2(計画)は、清掃前にベッドスペースでの準備が必要な理由について論拠を示している。ステップ 3(清掃)は、表面の清掃/汚染除去について取り上げている。ステップ 4(乾燥)は、表面を乾燥させる最終段階である。
結論
実践的な清掃のガイダンスを提示する文献がないことを考慮し、本レビューはエビデンスを入手できる場合はエビデンスに基づいた、またはエビデンスがない場合は正当と判断した 4 ステップの手順を提案する。各ステップは提示され、考察およびリスク評価が行われている。体系的な清掃工程はケアの全体的な質における信頼性を高めるのに加え、すべての人に対してアウトブレイクを含む医療関連感染のリスクを低下させる可能性が高い。
サマリー原文(英語)はこちら
監訳者コメント:
病院清掃に関するレビューである。具体的な清掃の方法などが写真入りで記載されており、清掃マニュアルの見直しなどをする場合にはエビデンスとして参考となる良い文献である。
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