クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)感染症におけるクリニカル・ニーズの明確化:欧州の第一線の医療関係者の見解★

2015.06.30

Highlighting clinical needs in Clostridium difficile infection: the views of European healthcare professionals at the front line


J.M. Aguado, V.J. Anttila, T. Galperine, S.D. Goldenberg, S. Gwynn, D. Jenkins, T. Norén, N. Petrosillo, H. Seifert, A. Stallmach, T. Warren, C. Wenisch, CDI Consensus Consortium
*University Hospital 12 de Octubre, Spain
Journal of Hospital Infection (2015) 90, 117-125
背景
クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)感染症(CDI)は、欧州における院内感染性下痢の主要な原因である。注目が高まっているにもかかわらず、欧州各国の多くではその発生率および重症度は上昇している。
目的
CDI の診断および管理におけるアンメット・クリニカル・ニーズを明らかにするために、一連の合意声明(コンセンサス・ステートメント)を作成した。
方法
専門家による協議会によって、欧州における CDI の診断および管理に関する共同的見解を含む 29 のステートメントが作成された。ステートメントは以下の 6 つの大きなテーマに分類される。診断、重症度の定義、治療不成功、再発とその転帰、感染予防・制御介入、教育・抗菌薬管理、および各国の CDI 臨床指針・方針。CDI の管理に携わる臨床医 1,047 人に質問票を配布してこのステートメントのレビューを行い、それぞれの内容についての同意レベルを提示した。
結果
29 のステートメントのうち 27(93.1%)において、同意レベルはコンセンサスの閾値とした 66%を超え、強い支持が得られたことが示された。国および専門分野でのばらつきを分析したところ、これらは全体的な合意スコアと強く一致していた。
結論
回答者グループの合意スコアに基づいて、伝播および再発の減少を図るとともに、適切な診断・治療戦略をあらゆる医療環境で確実に実施することを目的とした、CDI 管理強化のレコメンデーションを提示した。
サマリー原文(英語)はこちら
監訳者コメント
CDI 管理に関する様々な課題の克服を目指し、欧州で国をまたいだコンセンサス・ステートメントの作成と評価が行われたことは、それに関する意見を統一していく過程において、非常に重要なステップと考えられる。状況と価値観の異なる国々で、多角的な意見交換が行われ、現状で最も建設的、実際的、普遍的な対策が立案、施行されることに期待したい。

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