職業的リスクを有するイランの医療従事者のクリミア・コンゴ出血熱に対する知識および態度★★
Knowledge and attitude toward Crimean-Congo haemorrhagic fever in occupationally at-risk Iranian healthcare workers
M. Rahnavardi*, M. Rajaeinejad, F. Pourmalek, M. Mardani, K. Holakouie-Naieni, S. Dowlatshahi
*Shahid Beheshti University, Iran
Journal of Hospital Infection (2008) 69, 77-85
クリミア・コンゴ出血熱に対する知識および態度を、職業的リスクを有する医療従事者を対象に評価した。クリミア・コンゴ出血熱の高度流行地であるイランのSystan-Baluchestan州およびIsfahan州の基幹病院3カ所で横断的調査を実施した。適格な医療従事者の合計209名中191名が評価対象となった(回答率93%)。11名(5.8%)を除く全員がクリミア・コンゴ出血熱を知っていた。回答者の知識スコアおよび態度スコアの平均値は、それぞれ50.34%、79.25%であった。知識と態度には有意な相関が認められた(相関係数0.542、P<0.001)。臨床医であること、Isfahan州で勤務していること(相対的に貧困度が高い Systan-Baluchestan州との比較)、および地元メディアよりも学術資料に依拠していることが、知識の高さと有意に関連する独立因子であった。また、高学歴および検査室職員であることは、より良好な態度と有意に関連する因子であった。医療従事者の知識および態度スコアは、予防策に関するものが最も高かったが、クリミア・コンゴ出血熱患者と接触する際に手袋およびマスクを着用していたのは44%のみであり、22%は安全対策を怠っていた。経皮接触歴を有する者(6.3%)は、知識スコアが有意に低かった(P=0.047)。クリミア・コンゴ出血熱が高度に流行している貧困地域で専門教育活動を実施し、医師の態度の改善、看護師の学術資料の利用促進、および低学歴医療従事者の知識向上を図る必要がある。
サマリー 原文(英語)はこちら
監訳者コメント:
知識は力である。新しい感染症の情報を積極的に入手することがよりよい医療に繋がる。でも、手袋とマスクぐらいちゃんとしようよ。
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