末梢静脈カテーテルのケアの改善と血流感染症の減少の原動力としての看護師主導のピア監査★

2026.07.18

Nurse-led peer audits as a driver for improved peripheral intravenous catheter care and reduced bloodstream infections

C. Bogaert*, A. De Greve, C. Verfaillie
*General Hospital Sint Lucas, Belgium

Journal of Hospital Infection (2026) 173, 211-218

背景

末梢静脈カテーテル(PIVC)は急性期のケアで広く使われていて、予防可能な末梢ライン関連血流感染症の重要な感染源の 1 つである。PIVC のケアを改善し、予防可能な末梢ライン関連血流感染症を減少させるための持続可能な看護師主導の戦略についてのエビデンスは、依然として、限られている。

目的

急性期ケア病院における PIVC のケアを改善し、予防可能な末梢ライン関連血流感染症を減少させる目的で看護師主導のピア監査とリアルタイムのデジタルフィードバックを組み合わせた長期のマルチモーダルな質改善戦略について記述すること。

方法

長期のマルチモーダルな質改善戦略を、ベルギーの急性期 2 次医療病院の成人内科、外科、老人科病棟で、2022 年 6 月から 2025 年 12 月の間に実施した。PIVC ケアバンドルの要素についてベッドサイドでの毎週の監査を導入した。最初は、感染予防・制御(IPC)の看護師が主導し、その後、デジタル質問票を使った構造化された看護師主導のピア監査モデルに移行した。監査データは、サーベイランスデータと共に、インタラクティブダッシュボードで可視化した。

結果

合計で 6,718 件の PIVC 監査が実施された。直接観察できるベッドサイドでのやり方の遵守がかなり改善した。例えば、挿入部位の見えやすさ(2023 年の 12.7%から 2024 年および 2025 年の>90%に)や、ドレッシングの質であった。記録や時間に依存したプロセスの改善はそれよりも限られたものであった。予防可能な末梢ライン関連血流感染症の発生率は低下を続け、2022 年に10,000 患者日当たり 0.81 であったのが 2025 年には 0.29 となった。いくつかの病棟で、予防可能な末梢ライン関連血流感染症なしの期間が 90 日を超えて持続された。

結論

リアルタイムのデジタルフィードバックに支えられた看護師主導のピア監査戦略は、PIVC ケアの持続的な改善および予防可能な末梢ライン関連血流感染症の発生率の低下と関連していた。マルチモーダルな取り組みに埋め込まれたこの戦略は、所有者であるという意識および実行可能なフィードバックを強化した。更なる改善には、時間に依存したプロセスに取り組む標的を絞った戦略が必要かもしれない。

サマリー原文(英語)はこちら

監訳者コメント

末梢静脈カテーテルケアバンドル、看護師主導のピア監査、デジタルダッシュボードによる即時フィードバックを組み合わせた質改善活動が参考になる。

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