2 か国によるワークショップにおいて行動変容のための理論的枠組みを持続可能な感染予防・制御に適用する
Applying the theoretical framework of behavioural change to sustainable infection prevention and control based on a binational workshop A. Bludau*, P. Weaving, A. Munro, N. Reinoso Schiller, K. Giray, K. Galuszka, C. Baier, J. Zweigner, A. Kramer, S. Scheithauer *Georg-August University Göttingen, Germany Journal of Hospital Infection (2025) 165, 64-72
背景
感染予防・制御(IPC)は、回避可能な感染症の低減とその後の介入により、基本的に持続可能である。
目的
生態学的な持続可能性の観点からさらなる持続可能な IPC の成功裏の導入に対する主要な阻害因子を克服するために必要な能力・機会・動機に関するワークショップに基づいて、2 か国の複数領域の専門家から成るグループの視点を包括すること。
方法
本ワークショップの参加者 16 名をグループに分け、ワールドカフェ方式※に従って、最も持続可能な IPC に関する 3 つの論点について議論してもらった。内容分析を行い、得られた結果を、最初は各疑問毎に、次いで全般的に、頻度の高いテーマにカテゴリー分けした上で、これらのカテゴリーを「能力、機会、動機―行動(COM-B)モデルにマッピングした。
結果
COM-B フレームワークによる行動の 2 つの行動源において5 つの介入機能が特定され、それによればカテゴリー分けした 16 の介入のうち 10 は IPC 担当者によって直接開始できる一方、それ以外の介入は病院の管理部門によって主導される必要があった。繰り返し認められたテーマは、あらゆる介入のソースとして患者の安全と持続可能性を重視する、構造化された質の高いデータベースの必要性であった。
結論
トップダウン式のアプローチが場合によっては重要である一方、様々な介入をIPC 担当者によっても直接開始・主導することができる。さらに、実践において持続可能で永続性のある変容を確実にするために、構造化された包括的なデータ収集が必要である。今回の結果は、より環境にやさしい実践を目指す医療施設および IPC 担当者にとって新たに貴重な情報を追加するものである。
(監訳者注)
※ワールドカフェ方式:カフェのようなリラックスした雰囲気の中で、メンバーを入れ替えながら少人数で対話する手法
監訳者コメント:
2 国間(スコットランドとドイツ)で行われたワークショップで、環境に配慮した感染予防・制御(IPC)に必要な介入をカテゴリー化し、分析している。日本では環境に配慮した IPC についての議論が進んでいないが、今後は持続可能で永続性な環境に配慮した視点での IPC も重要になってくるだろう。
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