銀コーティング・ニードルフリー・コネクターとミノサイクリン・リファンピン・クロルヘキシジン・コーティング・ニードルフリー・コネクターの抗微生物活性に関する in vitro 比較★
Comparative in-vitro antimicrobial activity of silver and minocycline—rifampin—chlorhexidine-coated needle-free connectors Y. Truong*, J. Rosenblatt, B. Gerges, Y. Jiang, I. Raad *The University of Texas MD Anderson Cancer Center, USA Journal of Hospital Infection (2025) 161, 114-118
緒論
ニードルフリー・コネクターは、血管注入回路にアクセスするために広く用いられている。その安全性上の利益にもかかわらず、ニードルフリー・コネクターは病原性微生物の定着および血管内侵入のリスクがある。抗微生物ニードルフリー・コネクターは、ニードルフリー・コネクターの微生物が定着可能な表面における定着を予防するための一つのアプローチであり、ニードルフリー・コネクターの脆弱な(vulnerable)すべての外表面および内表面を保護し得るという利益をもたらす。
方法
本研究では、市販されている銀コーティング・ニードルフリー・コネクターと新規のミノサイクリン・リファンピン・クロルヘキシジン(MRC)コーティング・ニードルフリー・コネクターを、in vitro モデルにおいて比較した。このモデルは、ニードルフリー・コネクターの臨床使用をシミュレーションするため、50%血清溶液内で 1 日および 7 日間コーティング剤を溶出させた後に、いくつかの微生物に曝露させた。微生物曝露は、高度病原性の血流感染症病原体の主要クラスを代表させて、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(meticillin-resistant Staphylococcus aureus;MRSA)、多剤耐性緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)およびカンジダ・アルビカンス(Candida albicans)の臨床分離株に対して行った。
結果
1 日溶出後の結果では、非コーティング・ニードルフリー・コネクターでは、MRSA についてニードルフリー・コネクター当たり 4.45 × 106 コロニー形成単位(CFU)、C. albicans についてニードルフリー・コネクター当たり 5.20 × 106 CFU、ならびに緑膿菌についてはニードルフリー・コネクター当たり 3.68 × 107 CFUの定着が認められた。銀コーティング・ニードルフリー・コネクターでは、緑膿菌について約 1 log10 の減少、ならびに非コーティング・ニードルフリー・コネクターにおける MRSA および C. albicans と同様の定着密度が認められた。これに対し、MRC コーティング・ニードルフリー・コネクターでは、いずれの曝露病原体による定着も示されなかった。7 日間溶出後でも、同様の結果が得られた。
結論
MRC コーティング・ニードルフリー・コネクターと銀コーティング・ニードルフリー・コネクターの差は有意であった(P < 0.005)。MRC コーティング・ニードルフリー・コネクターは、カテーテルライン感染症を減らせる可能性があり、したがって今後 in vivo および臨床環境で試験を行う価値がある。
監訳者コメント :
新しいコーティング・ニードルフリー・コネクターの開発・研究が期待される。
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