ドイツの病院における COVID-19 パンデミック中の患者および付添人に対する感染制御戦略:2021 年 3 月から 4 月 の横断的研究

2022.07.25

Infection control strategies for patients and accompanying persons during the COVID-19 pandemic in German hospitals: a cross-sectional study in March-April 2021

A. Bludau*, S. Heinemann, A.A. Mardiko, H.E.J. Kaba, A. Leha, N. von Maltzahn, N.T. Mutters, R. Leistner, F. Mattner, S. Scheithauer
*Georg-August University Göttingen, Germany

Journal of Hospital Infection (2022) 125, 28-36




背景
患者は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の院内感染リスクがある。付添人/訪問者の潜在的な感染症ドナーとしての役割はまだ十分に研究されていないが、そのリスクは感染制御担当者が推奨する予防策に影響を受ける可能性がある。

 

目的
ドイツの病院の感染制御担当者から、患者および付添人に対する COVID-19 感染制御戦略に関する情報を収集すること。

 

方法
横断的質問票を開発し倫理的承認を得て、予備試験を行い、オンラインツールとして体裁を整えた。2021 年 3 月と 4 月に、無作為に選んだドイツの病院 987 施設の感染制御担当者に参加を要請した。統計学的分析のため、病院を小規模(0 ~ 499 床)または大規模(≧500 床)として分類した。

 

結果
100 件の調査が完了した(回答率 10%)。大規模病院(71%)のほうが小規模病院(49%)よりも、医療用マスクを着用するか FFP2 マスクを着用するか、患者に自由に決定させる割合が高かった。ほとんどの病院は、COVID-19 患者と非 COVID-19 患者の空間的隔離(38%)、または COVID-19 疑い症例を追加した空間的隔離(53%)を報告した。54%の病院で、これらの区域に対する医療チームの分離が存在した。付き添い禁止は、大規模病院(52%)で小規模病院(29%)よりも多く見られたが、大規模病院ではより多くの特例を承諾していた。

 

結論
区域およびチームを分離するかどうかの決定は、病院の構造条件に依存すると思われ、ゆえに推奨の実行が妨げられている。付き添いの規則は病院の規模によって異なり、患者数、症例の種類/重症度、患者の必要性に依存する可能性がある。パンデミックの活動的な状況では、感染制御に関する知見および推奨を常に把握するのは困難である可能性がある。

 

サマリー原文(英語)はこちら

 

監訳者コメント

 ドイツで実施された患者および付き添い者の感染制御に関するオンライン調査の論文である。回収率 10%となっており、質問票調査の難しさがうかがえた。約 4 割の病院で付き添い者を禁止していたが、末期患者に対しては 85%が許可していた。付き添い患者に対する感染制御は、COVID-19 に限らず、解決の困難な課題の一つであろう。

 

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