マイクロファイバー材料に洗浄剤/消毒薬を使用した場合、水のみの使用と比べて微生物による表面の汚染が改善する

2019.09.29

Combining detergent/disinfectant with microfibre material provides a better control of microbial contaminants on surfaces than the use of water alone


A. Robertson*, M. Barrell, J-Y. Maillard
*Cardiff University, UK
Journal of Hospital Infection (2019) 103, e101-e104
現在、マイクロファイバークロスと、水、洗浄剤または消毒薬との併用が、病院における清掃に推奨されている。本研究では、マイクロファイバークロスと、水または洗浄剤/消毒薬または殺芽胞製剤との併用について、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、アシネトバクター・バウマニー(Acinetobacter baumannii)およびクロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)芽胞に対する有効性を、標準試験ASTM2967-15を用いて検討した。洗浄剤/消毒薬または殺芽胞製剤の使用は、水のみの使用と比べて、細菌および芽胞の生存抑制能、ならびに表面間における微生物の伝播抑制能が有意に優れていた(分散分析[ANOVA]、P< 0.001)。水のみとマイクロファイバークロスの併用は効果がより低く、殺生物製剤の代わりに使用すべきではない。
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監訳者コメント
マイクロファイバークロスによる拭き取りは、清掃効果が期待され、芽胞の伝播を防ぐと考えられてきた。ただし今回の検討では殺芽胞製剤を併用した場合、除去効果が高く、伝播も少なかった。現在、介護・療養型施設の環境に C. difficle の芽胞が存在し、高齢者に伝播、発症させる経路が注目されており、このような経路の遮断の方策に、本検討は有用かもしれない。

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