カルバペネマーゼ産生腸内細菌科細菌の早期検出、管理、制御を図るツールキットの評価:英国の急性期病院トラストの調査

2018.08.23

An evaluation of a toolkit for the early detection, management, and control of carbapenemase-producing Enterobacteriaceae: a survey of acute hospital trusts in England


C.M. Coope*, N.Q. Verlander, A. Schneider, S. Hopkins, W. Welfare, A.P. Johnson, B. Patel, I. Oliver
*University of Bristol, UK
Journal of Hospital Infection (2018) 99, 381-389
背景
カルバペネマーゼ産生腸内細菌科細菌(CPE)の病院アウトブレイク後、急性期病院環境における CPE の定着と感染症の早期検出、管理、制御を推進するために、Public Health Englandは 2013 年 12 月にツールキットを公表した。
目的
CPE ツールキットの認識、普及、実施、および有用性について検討することと、今後のガイダンスに情報を提供するために、その採用に際して障壁となりうる因子および推進しうる因子を特定すること。
方法
National Health Service の急性期トラストにおける横断調査を 2016 年 5 月に実施した。記述的解析および多変量回帰モデル解析を実施し、記述的回答をテーマごとに分析し、行動変容理論を用いて情報を得た。
結果
急性期トラストの大部分(92%)が、書面による CPE 対策を作成していた。CPE リスク患者のスクリーニングと隔離の継続的な遵守を報告したのは少なかった(75%)。CPE 予防の優先順位付けが下がり、また上層部の管理支援が弱まるにつれ、遵守はより不良となった。CPE ツールキットについての認識は高く、CPE 感染患者または保菌患者がいるトラストのすべてが、ツールキットを規定通りに使用(32%)、またはその施設の CPE 対策への情報を収集するために使用(65%)していた。こうした結果にも関わらず、CPE ツールキットガイダンスは、CPE 予防のための有効な手段とならない、または使用は実用的ではないと思っている回答者が多かった(80%)。
結論
CPE の予防と制御には、強固な感染予防対策が必要である。対策の成功は、規定通りの実行に関連する一連の複雑な要因、資源の不足、およびガイダンスの有効性に確信がないことにより妨げられることがある。
サマリー原文(英語)はこちら
監訳者コメント
いくらキレイなフロー図があってもマンパワーと資機材がなければ絵に描いた餅であるし、手指衛生遵守率の向上などプロセス管理も重要である。

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