超音波プローブゲルの汚染が原因となった 3 次病院におけるバークホルデリア・セパシア(Burkholderia cepacia)菌血症のアウトブレイク★★
Outbreak of Burkholderia cepacia bacteraemia in a tertiary care centre due to contaminated ultrasound probe gel
R. Abdelfattah*, S. Al-Jumaah, A. Al-Qahtani, S. Al-Thawadi, I. Barron, S. Al-Mofada
*King Faisal Specialist Hospital and Research Center, Saudi Arabia
Journal of Hospital Infection (2018) 98, 289-294
背景
バークホルデリア・セパシア(Burkholderia cepacia)は、入院患者および免疫不全患者、特に嚢胞性線維症患者において、重要な日和見病原体のひとつである。
目的
B. cepacia 菌血症のアウトブレイクに関する疫学調査を示すこと。
方法
本研究では、2016 年 1 月から 6 月の間に、3 次病院 1 施設 3 カ所の集中治療室に入院した 14 例の患者を対象に調査を実施した。アウトブレイクは、9 例(57%)の女性患者および 6 例(43%)の男性患者において生じた。全患者の年齢は 19 歳から 85 歳にわたる成人であり、年齢中央値は 52 歳であった。患者のカルテ、検査培養、曝露物、中心ライン挿入手技をレビューした。
結果
B. cepacia は、中心静脈カテーテルの挿入時にガイドするために使用された、超音波プローブに塗布されたゲルの汚染が原因となった 14 例の患者の血液培養から分離された。パルスフィールド・ゲル電気泳動を用いた病原体の分子タイピングでは、対象患者の血液由来のB. cepacia 分離菌と超音波ゲル由来の分離菌との間に、95%の類似性が示された。
結論
まれな疾患のアウトブレイクに関する監視の進行および迅速な調査は、B. cepacia による汚染源の特定およびリスクのある患者の保護のために重要である。いかなる病院感染のアウトブレイクの感染源を特定する際にも、堅実な疫学的手法は非常に重要である。
サマリー原文(英語)はこちら
監訳者コメント:
セパシア菌は環境や土壌に生息するブドウ糖非発酵のグラム陰性菌であり、本菌による院内感染による菌血症の報告は過去に、輸液・注射製剤や皮膚消毒剤の汚染によるものがある。本例は、エコーガイド下での中心静脈カテーテル(CVC)穿刺のためのエコープローブカバー・キットに付属しているジェルのセパシア汚染により、穿刺手技の際にカテーテルが汚染されカテーテル由来の菌血症となったとことが判明した。11 例は CVC 挿入直後のカテーテルからの血液培養で陽性となっており、強くこれを支持した。超音波ゲルはエコープローブのカバー内で使用されるため「無菌」である必要があるが、これが汚染されていた結果、アウトブレイクが発生した。感染源の調査の重要性を再認識する事例である。生産時の汚染であった。
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