日本の地方の透析施設における患者および医療従事者での百日咳アウトブレイク★

2016.12.21

Pertussis outbreak among patients and healthcare workers in a provincial dialysis facility in Japan


K. Nakamura*, M. Kobayashi, N. Yamamoto, K. Tokuda, S. Miura, Y. Abe, J. Kashiwazaki, T. Aoyagi, M. Kaku, K. Kanemitsu
*Fukushima Medical University, Japan
Journal of Hospital Infection (2016) 94, 341-345
背景
2013 年 10 月から 2014 年 4 月までに、日本の 25 床の外来血液透析施設で、血液透析患者および医療従事者に百日咳 16 症例が特定された。
目的
患者および医療従事者での百日咳アウトブレイクを記述し、百日咳感染のリスク因子を特定すること。
方法
喀痰培養、百日咳菌(Bordetella pertussis)を含む呼吸器病原体を検出するために鼻咽頭ぬぐい検体に対して行う LAMP 法、血清抗百日咳毒素 IgG の測定を、血液透析患者および医療従事者全員に実施した。この施設において百日咳感染のリスク因子を特定するために後向き症例対照研究を実施した。
結果
百日咳患者 16 例のうち 6 例のみ(37.5%)に呼吸器症状が認められた。マスクを着用していない咳嗽を有する人への最近の曝露が百日咳感染と関連していた(オッズ比 6.25、P < 0.05)。このアウトブレイクは、患者と医療従事者の両者においてサージカルマスク使用を強化した後、終結した。
結論
本報告により、血液透析施設での百日咳伝播のリスクが示され、百日咳アウトブレイク制御のためにはサージカルマスク着用が重要であることが強調されている。
サマリー原文(英語)はこちら
監訳者コメント
日本の透析クリニックで発生した百日咳アウトブレイクの疫学調査である。調査からの学びとして、発症者の 3 分の 2 が典型的な症状を示していなかったこと、サージカルマスクが感染拡大防止に有効であったことが明らかになった。

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