カナダの病院におけるバンコマイシン耐性腸球菌に関する経済分析:バンコマイシン耐性腸球菌に起因する費用および入院期間の評価
Economic analysis of vancomycin-resistant enterococci at a Canadian hospital: assessing attributable cost and length of stay
P. Lloyd-Smith*, J. Younger, E. Lloyd-Smith, H. Green, V. Leung, M.G. Romney
*University of Alberta, Canada
Journal of Hospital Infection (2013) 85, 54-59
背景
カナダの一部の医療施設では、医療費の増大のためにバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)制御プログラムが緩和されるようになっている。
目的
カナダの急性期病院 1 施設を対象として、VRE 保菌・感染に起因する費用および入院期間を明らかにすること。
方法
カナダ・バンクーバーのダウンタウンに立地する急性期病院で、サーベイランスおよび院内の財務データベースを用いて 2008 年度(2008 年 4 月 1 日から 2009 年 3 月 31 日)の症例-対照分析を実施した。VRE に起因する費用および入院期間に関する統計学的解析を、一般化線形モデルにより行った。副次的解析では、費用および入院期間の相違をVRE の保菌と感染とで比較評価した。
結果
合計で VRE 陽性患者 217 例および VRE 陰性患者のランダムサンプル 1,075 例の評価を行った。VRE は、患者の入院費用および入院期間に対して有意な正の影響を及ぼした。VRE に起因する患者 1 例あたりの推定費用平均値の増加は、相対値で 61.9%(95%信頼区間[CI]42.3% ~ 84.3%)、絶対額で 17,949 カナダドル(95%CI 13,949 ~ 21,464)であった。入院期間については、VRE 陽性患者 1 例あたりの入院日数平均値の延長は、相対値で 68.0%(95%CI 41.9% ~ 98.9%)、絶対値で 13.8 日(95%CI 10.0 ~ 16.9)であった。VRE の保菌と感染での費用を比較した副次的解析では、統計学的有意差は認められなかった。
結論
今回の解析から、VRE に起因する費用および入院期間は甚大である。病院での VRE 制御プログラムを緩和する前に、これらの因子について考慮するべきである。
サマリー原文(英語)はこちら
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