手術部位感染サーベイランス:より正確な定義と徹底的な記録が必要である

2013.02.28

Surveillance of surgical site infection: more accurate definitions and intensive recording needed


D. Leaper*, J. Tanner, M. Kiernan
*University of Newcastle, UK
Journal of Hospital Infection (2013) 83, 83-86
手術部位感染(SSI)は、依然として医療提供システムの負荷であるとともに、医療介入による合併症といえる SSI 関連疾患、さらには死亡の被害を受ける患者の負荷となっている。SSI サーベイランスは多くの場合、施設における感染予防・制御活動の必須の構成要素であるが、確立された手法に従って退院後サーベイランスが実施されていないと、そのデータは不正確にして誤解のもととなる可能性がある。確立された定義が使用されないこと、症例検出方法が不統一であること、および追跡調査が不完全であることが重なると、サーベイランスから得られた結果は、安全に関する誤った感覚をもたらしたり、逆に不要な不安を助長したりすることになる。ベンチマーキングに適切であることを標榜する全国サーベイランスプログラムのデータは、多くの場合、適切にデザインされた研究が発表した感染率とは一致せず、その理由を調査する必要がある。ベンチマーキングを真に望ましいものとし、また臨床医らがそのデータに信頼を寄せるようにするには、サーベイランス参加施設が定義、退院後の症例検出方法、および確立された追跡調査方法に関する一貫したアプローチを採用できるようにサーベイランスプログラムが取り計らうべきであり、これによって、あらゆる機会を利用してデータの回収率の最大化を図り、妥当性を強化することが可能となるようにする必要がある。
サマリー原文(英語)はこちら
監訳者コメント
英国では、2008 年に「Surgical site infection: prevention and treatment of surgical site infection」という SSI のガイドラインが英国国立医療技術評価機構(National Institute for Health and Clinical Excellence, UK)から発表された。次の論文で質問票調査による英国の SSI の現状と、このガイドラインに沿った全国サーベイランスデータの解離について検討している。

同カテゴリの記事

2019.11.05

Bundled skin antiseptic preparation for complex cardiac implantable electronic device infection: a propensity-score matching cohort study

2007.02.28

Evaluation of a new disinfection procedure for ultrasound probes using ultraviolet light

2008.12.30

Epidemiology of community-acquired meticillin-resistant Staphylococcus aureus obtained from the UK West Midlands region

2015.12.31

Systematic review and meta-analysis of the risk of microbial contamination of parenteral doses prepared under aseptic techniques in clinical and pharmaceutical environments: an update

2013.10.30

Contaminated sinks in intensive care units: an underestimated source of extended-spectrum beta-lactamase-producing Enterobacteriaceae in the patient environment