アウトブレイク後の新生児集中治療室由来バンコマイシン耐性腸球菌の根絶★

2010.04.11

Elimination of vancomycin-resistant enterococci from a neonatal intensive care unit following an outbreak


Z. Ergaz*, I. Arad, B. Bar-Oz, O. Peleg, S. Benenson, N. Minster, A. Moses, C. Block
*Hadassah-Hebrew University Medical Centre, Israel
Journal of Hospital Infection (2010) 74, 370-376
当院では、バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)の便培養を週1回実施する指針を、2005年に新生児集中治療室(NICU)で発生したVREアウトブレイクの調査後に策定した。そのアウトブレイク時に感染・保菌した患児は18例中11例で、このうち3例に血流感染、1例に髄膜炎が認められた。本稿では、VREが存在しない環境を維持するためのサーベイランス指針の有用性について報告する。アウトブレイク調査により、VRE分離株はすべてvanA型エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)であることが示された。パルスフィールド・ゲル電気泳動では、アウトブレイクは単一株により引き起こされたことが示唆された。接触隔離予防策の強化、患児および職員のコホーティング、環境汚染除去の改善、および病棟への新規入院の停止により、アウトブレイク制御を達成した。血流感染患児および髄膜炎患児の治療にはリネゾリドが有効であった。アウトブレイクから約1年後、週1回のサーベイランスにより、入院期間が重複する患児2例の便中にVRE保菌が認められた。早期の集中的介入が、NICU由来菌の消失に寄与したと考えられる。その後の2年半の間に、新たな保菌・発症例は認められていない。
サマリー原文(英語)はこちら
監訳者コメント
NICUにおけるVREアウトブレイクの対応事例。日本では腸球菌に占めるVREの割合がいまだ低いが、VREのアウトブレイク事例は少なくない。参考になる文献である。

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