メチシリン耐性黄色ブドウ球菌のmultiple-locus variable-number tandem-repeat analysis(MLVA法)により米国のパルスフィールド・ゲル電気泳動法型を識別できる★

2009.04.30

Multiple-locus variable-number tandem-repeat analysis of meticillin-resistant Staphylococcus aureus discriminates within USA pulsed-field gel electrophoresis types


S.A. Moser*, M.J. Box, M. Patel, M. Amaya, R. Schelonka, K.B. Waites
*University of Alabama at Birmingham, USA
Journal of Hospital Infection (2009) 71, 333-339
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)分離株の多くは、標準的なパルスフィールド・ゲル電気泳動法(PFGE)によるタイピング法を用いて比較しても識別不能である。このことは、医療環境でMRSA伝播の局地的アウトブレイクを調査する際に問題となり得る。これは、入院環境で広く蔓延し、従来の病院獲得型のPFGE型に取って変わりつつある、市中獲得型MRSA(USA 300-0114)の調査の妨げにもなっている。MRSAの疫学的特性を明らかにするために、multiple-locus sequence typing(MLST法)、spaタイピング、およびブドウ球菌カセット染色体mecSCCmec)タイピングが、PFGEと併用されるかあるいはPFGEの代わりに用いられている。これらの方法は技術的に難しく、時間と費用がかかり、3次医療施設の大規模な検査室以外ではほとんど実施不可能である。より単純で所要時間も少ない別の方法として、multiple-locus variable-number tandem-repeat analysis(MLVA法)がある。著者らは、一般的なPFGE型の識別を目的としたMLVA法の利用について検討した。その結果、同一のPFGE型を有する無関係の菌株の同定や、関連する分離株間で遺伝子配列が類似していることの確認にMLVA法が使用可能であることが示唆された。分離株の関連性を検証するためにMLVA法をPFGEと併用することが考えられるが、この手法を使用することの病院での疫学研究における適切な役割を明確にするためには、これらの関連性をさらに前向きに評価する必要がある。
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監訳者コメント:
分子疫学といわれる、細菌の遺伝子型などに関する技術革新はめざましい。一方で、臨床現場で最新の技術を用いた検索を行うことができるケースはまれであり、高額な試薬や検査機器などの壁に阻まれることも多い。本論文で紹介されているMVLA法はその解決策になり得る可能性を秘めているが、その有用性の検証は不十分であり、結果を待ちたい。

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  1. Levine, C. Grady, T. Block, H. Hurley, R. Russo, B. Peixoto, A. Frees, A. Ruiz, D. Alland

*Rutgers New Jersey Medical School, USA

Journal of Hospital Infection (2021) 107, 50-56

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