衛生的な表面としての銅の可能性:汚染物質の蓄積と洗浄に関する問題

2007.11.30

Potential use of copper as a hygienic surface; problems associated with cumulative soiling and cleaning


P. Airey*, J. Verran
*Manchester Metropolitan University, UK
Journal of Hospital Infection (2007) 67, 271-277
病院感染の発生を減少させる一助として、ステンレススチールの代わりに抗菌銅を使用することが提案されている。銅の抗菌活性は、細胞懸濁液と銅または銅合金との長時間の接触実験により明確に実証されている。本研究の目的は、一般的な乾燥環境中の銅の抗菌特性を評価し、ステンレススチールと比較することである。表面の仕上げが異なる3種類のステンレススチールおよび研磨した銅を、蛋白質(牛血清アルブミン)を主成分とした有機汚染物質中に懸濁した黄色ブドウ球菌で汚染し、直ちに乾燥後、24時間培養した。その後、英国国民保健サービス(NHS)のガイドラインで推奨されている2種類の洗浄剤による標準的拭き取り法で表面を拭き取った。この汚染と洗浄の手技を5日間連日実行した。洗浄の終了ごとに、残存汚染物質と生残細胞を直接落射蛍光顕微鏡法(direct epifluorescence microscopy)で評価した。初回汚染後は、汚染物質を容易に完全に洗浄することができたが、洗浄と拭き取りの過程を数回行った後は銅表面に細胞と汚染物質の蓄積が観察された。ステンレススチールは、完全な洗浄が可能である状態を維持していた。銅表面への汚染物質の蓄積は銅の高度な反応性によると推測され、それによって表面の状態が変動すると考えられる。この現象はその後の洗浄、審美的な特性、さらにおそらくは抗菌活性に影響する。表面の素材ごとに、適切な洗浄と消毒のプロトコールを選択することが重要である。
サマリー 原文(英語)はこちら
監訳者コメント:
金属の抗菌作用は誰もが認めるところであるが、素材表面の性状の変化によりその特性が変化することについてはあまりコメントされていない。金属とは言え、手間をかけないと効果が減弱するということである。

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