アルバニア、ティラナの大学附属「マザー・テレサ」病院における院内感染に関する最初の罹患率調査

2007.03.31

The first prevalence survey of nosocomial infections in the University Hospital Centre ‘Mother Teresa’ of Tirana, Albania


S. Faria*, L. Sodano, A. Gjata, M. Dauri, A.F. Sabato, A. Bilaj, O. Mertiraj, E. Llazo, Y. Kodra, N. Schinaia
*National Institute of Health, Italy
Journal of Hospital Infection (2007) 65, 244-250
院内感染の罹患率および危険因子の推定を目的として、アルバニアで最大規模の病院で調査を実施した。2003年10月から11月に、内科病棟、外科病棟、および集中治療病棟で1日の罹患率調査を実施した。米国疾病対策センター(CDC)による定義を使用した。調査項目は、患者および病院の特性、手術手技、侵襲性器材、抗生物質治療、微生物学的検査および放射線検査、感染の徴候および症状などであった。ロジスティック回帰により危険因子を判定した。合計で、登録患者968例中163例から185件の院内感染が認められた。最も頻度が高い院内感染は尿路感染(33.0%)、手術部位感染(24.3%)、肺炎(13.0%)、および血流感染(9.2%)であった。院内感染罹患率は、集中治療室(31.6%)のほうが外科病棟(22.0%)および内科病棟(10.3%)よりも高かった。全体で、微生物検査によって確認された院内感染は132件(71.4%)であり、最も分離頻度の高かった微生物は黄色ブドウ球菌(18.2%)であった。ロジスティック回帰により、年齢>40歳、入院期間、入院時の「外傷」の診断、および侵襲性器材の挿入が独立した危険因子であると判定された。比較は極めて慎重に行うべきであるが、院内感染罹患率は、西欧諸国および一部の発展途上国よりも高かった。
サマリー 原文(英語)はこちら
監訳者コメント:
極めて教科書的な院内感染の実態に関する報告である。

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Journal of Hospital Infection (2021) 111, 132-139

 

 

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