成人入院患者におけるカテーテル関連尿路感染症を減少させるための集学的看護戦略の実施:スコーピングレビュー

2026.04.14

Implementing multi-modal nursing strategies to reduce catheter-associated urinary tract infections in adult inpatients: a scoping review

S. Lan*, H. Wang, J. Huang, H. Li, F. Qu, X. Wang, Y. Cao, J. Wang, C. Gu
*Obstetrics and Gynaecology Hospital of Fudan University, China

Journal of Hospital Infection (2026) 170, 69-80

背景

カテーテル関連尿路感染症(CAUTI)は、予防可能な医療関連感染症の主要な原因である。カテーテル挿入や長期の留置期間などがリスクとして確立しているが、実臨床における予防ガイドラインの一貫した実施は、依然として世界中で課題となっている。

目的

本研究の目的は、集学的看護戦略と単一介入の成人入院患者における CAUTI を減少させる効果の比較について、入手可能なエビデンスを統合することであった。

方法

Arksey と O’Malley のフレームワークに従い、9 つのデータベース(PubMed、Web of Science、Cochrane Library、Embase、EBSCO-CINAHL、CBM、Wanfang、CNKI および CQVIP)において、2019 年から 2024 年までに公表された文献のスコーピングレビューを実施した。成人入院患者を対象として CAUTI 関連アウトカムを報告した研究を系統的にスクリーニングし、それに合わせて介入を分類した。

結果

合計 26 件の研究を対象とした。中核看護師主導介入の要素として以下の 8 項目が特定された:訓練と教育(N = 22)、モニタリングとフィードバック(N = 20)、毎日の評価(N = 17)、コミュニケーションとリマインダー(N = 10)、資源の調整(N = 10)、カテーテルケアバンドルの実施(N = 7)、ベストプラクティスの実践(N = 7)、インセンティブとディスインセンティブの設定(N = 4)。26 報の論文における 10 項目のアウトカム指標を要約したところ、CAUTI に関連する評価基準では、集学的な質の高い改善イニシアチブの後に一貫した改善が認められた。

結論

看護師主導の集学的戦略、特に毎日のカテーテル評価、構造化された訓練、ケアバンドルおよび継続的なモニタリングを統合した戦略が、CAUTI リスクの予防に有効であることが証明されている。本レビューでは、中核介入の要素を、多様な臨床環境に適合させることができる実行可能なフレームワークに統合し、それとともに、状況に即した実施の重要性と、さらに厳密な、特に資源に配慮したエビデンスの必要性を強調している。

サマリー原文(英語)はこちら

監訳者コメント

スコーピングレビューを理解するためには、以下の資料が参考になる。『スコーピングレビューのための報告ガイドライン日本語版:PRISMA-ScR. 日本臨床作業療法研究, 7:70−76、2020』

同カテゴリの記事

2017.07.31

Association between Pseudomonas aeruginosa positive water samples and healthcare-associated cases: nine-year study at one university hospital

2018.07.31

Specialized cleaning associated with antimicrobial coatings for reduction of hospital-acquired infection: opinion of the COST Action Network AMiCI (CA15114)

2014.01.30

Are educational interventions to prevent catheter-related bloodstream infections in intensive care unit cost-effective?

2016.09.26

Carbapenem-resistant Enterobacteriaceae colonization and infection in critically ill patients: a retrospective matched cohort comparison with non-carriers

2018.11.24

Context-sensitive antibiotic optimization: a qualitative interviews study of a remote Australian hospital setting