あるバイオフィルムから別のバイオフィルムへ:細菌が乾燥表面のバイオフィルムからの侵襲的医療機器に定着する時

2026.04.14

From one biofilm to another: when bacteria from dry-surface biofilms settle in invasive medical devices

T. Lebielle*, C. Olive, K. Marion-Sanchez
*CHU Martinique, Martinique

Journal of Hospital Infection (2026) 170, 253-261

背景

最近、乾燥表面上の細菌沈着物(乾燥表面バイオフィルム:DSB)が観察されたことを受け、細菌の培養能、洗浄・消毒プロトコルに対する感受性、手袋やワイプを介した培養培地や不活性表面への細菌の移入について in vitro で多くの研究が実施されてきた。本研究の研究は、医療従事者の手袋を介して乾燥表面から侵襲的医療機器へ細菌が交差伝播する過程を in vitro で再現することである。

方法

医療関連感染症に関与する 5 種類の異なる細菌分離株を用いて、自動化モデルにより単一菌種の DSB を作成した。乾燥または再水和させた DSB からの細菌を、まず滅菌手袋に移し、次に中心静脈カテーテル、尿道カテーテル、または気管内チューブに移した。医療機器内部における培養可能な細菌の存在および従来の水和バイオフィルムの形成について調査した。

結果

メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)のみが、乾燥および再水和 DSB の両方から各侵襲的医療機器へ移行したのに対し、その他の分離株は主に中心静脈カテーテルおよび気管内チューブにおいて、再水和 DSB からのみ移行した。製造されたすべての DSB において緑膿菌は培養不能であったにもかかわらず、再水和により気管内チューブおよび尿道カテーテルへの移行が可能となり、これは、Live/Dead 染色によって示されたように、残存する生存能力を示唆している。

結論

DSB の再水和と細菌の培養可能性および伝播性との間には何らかの関連性が示唆されつつある。再水和は、手袋を装着した指への細菌の付着、あるいは培養不可能な細菌の「復活」を促進する可能性がある。DSB 内における生存しているが培養不可能なこの細菌の状態については、詳細な研究が必要であり、感染予防戦略において考慮されるべきである。

サマリー原文(英語)はこちら

監訳者コメント

特に無し

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