医療器材の処理における汚染物質としての血液の時間依存性の残留

2026.03.07

Time-dependent persistence of blood as a contaminant in medical device processing

B.R. Wulff*, S. Lohse, M. Tschoerner
*Chemische Fabrik Dr. Weigert GmbH & Co. KG, Germany

Journal of Hospital Infection (2026) 169, 1-4

医療器具の安全な処理を確実に行うためには、洗浄の結果に影響を及ぼす可能性のある因子をすべて検討することが必須である。これまでに、表面の血液残留物は、凝固しているが乾燥していない場合に、洗浄が最も困難であることが示されている。本研究の目的は、この知見を、実際の器材を用いて、実際の条件下で、手術用鉗子のジョイント部で検証することであった。手術用鉗子のジョイント部における血液の残留は、汚染後最初の数時間以内に有意な時間依存性の変化を示した。これは、中央滅菌供給部における検証作業と洗浄過程に著しい影響を及ぼす可能性がある。

サマリー原文(英語)はこちら

監訳者コメント

医療機器再生処理における血液の洗浄性について、乾燥よりも「凝固後・乾燥前」の湿潤状態が最も物理的・化学的に除去困難であることが、実際の鉗子ジョイント部を用いた検証で実証された。相対湿度は乾燥速度に影響するものの、残存タンパク質量の推移パターン(水分蒸発による質量減少との相関)自体は変化しない点が重要である。24 時間以降の化学的変性(酸化やタンパク凝固)による洗浄難易度の上昇も確認されており、洗浄評価テストにおける意図的なワーストケース設定の標準化や、中央材料室でのバリデーション手順の厳格化が急務である。

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