医療現場における水の安全性を定義する
Defining water safety in healthcare premises M. Weinbren*, M. Meda, J. Hopman, G. Fucini, W. Sunder * NHS England, UK Journal of Hospital Infection (2025) 162, 301-309
「水の安全性」という用語は、下水システムから生じるリスクが十分に認識されていなかった時代に生まれた。
給水および下水システムは独特に結び付いている。それぞれが他方に影響を及ぼし、患者の安全性に有害な影響を及ぼす可能性がある。
患者の安全性に対するリスクは、施設に引き込まれた水道から、施設を出て都市の下水路に合流する下水に至るまでの、どこからでも持ち込まれる可能性がある。これらのリスクは、新しい建設計画の開始時に始まり、建物のライフサイクルのあらゆる段階を通じて、廃止まで存続する。
「水の安全性」という用語は、特有のリスクをもたらす可能性のある、給水/下水システムの異なる構造領域を考慮していないため、時代遅れである。そのために、各領域に特異的な専門知識、必要な訓練、ガイドライン、研究などの発展が妨げられている。
したがって、給水/下水システムを(A)給水システムの本体、(B)給水/下水システムの末端、(C)敷地内の下水システムの本体の 3 つの領域に分けることが提案される。
敷地内の給水システムの本体に言及するときには、「給水の安全性」という用語を使用することが推奨される。
給水/下水システムの末端に言及するときには、「臨床的に統合された給水/下水の安全性」という用語を使用することが推奨される。
下水システムの本体に言及するときには、「下水の安全性」という用語を使用することが推奨される。
給水/下水システムの末端および下水システムの本体はいずれも、各領域における特異的な訓練および専門知識の発展を必要とする、独立した領域として認識することが推奨される。
水の安全性グループはしたがって、名称を「給水/下水の安全性グループ」に変更すべきである。 給水/下水の安全性を確保するために必要とされる利害関係者および知識基盤の範囲を拡大し、明確に説明し、認識する必要がある。利害関係者の特性に応じて、情報交換の改善、訓練および専門知識の発展などが必要であると考えられる。
監訳者コメント:
上下水道が、日本ほど安全に処理されている国は希である。しかし医療現場における水の安全性については、我が国の医療施設においても十分に考慮すべきである。
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