院内発症尿路感染症のリスクがある患者を早期に特定するための臨床的に説明可能な機械学習モデル★

2024.12.16

Clinically explainable machine learning models for early identification of patients at risk of hospital acquired urinary tract infection

R.S. Jakobsen*, T.D. Nielsen, P. Leutscher, K. Koch
*North Denmark Regional Hospital, Denmark

Journal of Hospital Infection (2024) 154, 112-121

背景

院内発症尿路感染症(HA-UTI)のリスクのある患者を早期に特定するための機械学習(ML)モデルによって、タイミングの良い、標的を絞った予防および治療戦略が可能となるかもしれない。しかし、臨床医は、ML モデルが提供する転帰の予測の解釈に困ることも多く、ML モデルの性能が異なっていることも多い。

目的

入院時の電子カルテから入手できるデータを使いHA-UTI のリスクのある患者を予測できるように ML モデルを訓練すること。この研究は、様々な ML モデルの性能と臨床的説明可能性に焦点を当てた。

方法

この後向き研究では、2017 年 1 月 1 日から 2018 年 12 月 31 日までの North Denmark Region における 138,560 件の入院についての患者データを検討した。51 個の健康社会人口統計学的および臨床的特徴をフルデータセットとして抽出し、χ2 検定と専門家の知識を使い特徴を選択した結果、縮小された 2 つのデータセットとなった。7 つの異なる ML モデルを訓練し、3 つのデータセットの間で比較した。集団レベルおよび患者レベルの説明可能性を裏付けるために、SHapley Additive exPlanation(SHAP)法を使った。

結果

最も性能の良かった ML モデルは、フルデータセットに基づくニューラルネットワークモデルで、曲線下面積(AUC)が 0.758 であった。縮小されたデータセットに基づく ML モデルでも、最も性能が良かったのは、ニューラルネットワークモデルで、AUC が 0.746 であった。臨床的説明可能性が、SHAP サマリーとフォースプロットによって示された。

結論

入院から 24 時間以内に、ML モデルは、HA-UTI を発症するリスクのある患者を特定することができ、HA-UTI を予防する効果的な戦略を立てる新たな機会をもたらした。SHAP は、リスクの予測が、個々の患者のレベルでどのように説明でき、患者集団について一般的にどのように説明できるかを示すのに使われた。

サマリー原文(英語)はこちら

監訳者コメント

AI で医療関連感染を予測する研究であり、今後の展開が期待される。

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