実臨床における 2 次元画像を用いたアルコール含有ジェルによる手指消毒の認識

2023.05.12

Recognition of hand disinfection by an alcohol-containing gel using two-dimensional imaging in a clinical setting

D. Figueroa*, S. Nishio, R. Yamazaki, E. Ohta, S. Hamaguchi, M. Utsumi
*Osaka University, Japan

Journal of Hospital Infection (2023) 135, 157-162


背景

手指衛生の遵守は医療関連感染を予防するために重要である。手指消毒ガイドラインの遵守を測定する従来の方法では、外部の観察者がスタッフを観察することから、バイアスが導入され、観察は一定期間しか行われない。手指消毒行動を評価するためのバイアスのない非侵襲的な自動システムがあれば、遵守率をより正確に推定できる可能性がある。

目的

病院内の手指衛生の遵守を評価するために、外部の観察者によるバイアスがなく、1 日の様々な時間帯で観察を行うことができ、カメラ 1 台のみを用いることで可能な限り非侵襲的であり、2 次元ビデオ映像から可能な限り多くの情報を収集する自動検出器を開発する。

方法

様々な情報源からのアノテーションが付与されたビデオ映像を収集し、スタッフがジェル系アルコールで手指消毒を実行した時点を判断した。手首運動の周波数応答を用いてサポートベクターマシンを訓練し、手指消毒の事象を特定した。

結果

本システムでは、正解率 75.18%、適合率 72.89%、再現率 80.91%で消毒事象が検出された。これらの指標により、経時的にデータを収集しながら、外部の観察者の存在に起因するバイアスのない、手指消毒遵守の全般的な推定値が得られる。

結論

これらのシステムは、時間が制限された観察による制約を受けず、非侵襲的で、観察者バイアスを取り除くことから、研究を進めることが重要である。改善の余地はあるが、提案したシステムは、病院が適切な措置を講じるための参考になりうる、遵守率の公正な評価を提供する。

サマリー原文(英語)はこちら

監訳者コメント


手指衛生の正確さを手指が適切な処置の下に成立するという大前提に成り立つトライアルである。アルコール系手指衛生剤のバイアスなど数多くのリスク要因は標準化された実験系として評価されなければならない。

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