院内血流感染症病原体 Pantoea dispersa:症例報告および文献レビュー

2022.09.05

Nosocomial bloodstream infection pathogen Pantoea dispersa: a case report and literature review

X.L. Ruan*, X. Qin, M. Li
*First Affiliated Hospital of Guangxi Medical University, China

Journal of Hospital Infection (2022) 127, 77-82


Pantoea dispersaは、植物、土壌、水中によく認められるグラム陰性菌である。ヒト感染症では Pantoea属はまれな病原体である。乳児、術後患者、免疫能低下患者などが感染しやすい集団として知られている。胸腔穿刺後の P. dispersa による院内血流感染症の報告はこれまでなかった。胸内苦悶を呈する 72 歳の中国人女性が、血液培養でグラム陰性菌陽性であることが確認された。この微生物は、Vitek 2、マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析法、16S rRNA 遺伝子シークエンス法により P. dispersa と同定された。治療のためにセフォペラゾン‐スルバクタム、イミペネムが使用されたが、患者は 4 日後に死亡した。われわれの知る限りでは、これは P. dispersa に起因する院内血流感染症の中国初の症例である。この病原体の潜在的な病原性について、本稿が臨床医のさらなる理解の一助となることを期待する。

 

サマリー原文(英語)はこちら

 

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なし

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