機械学習を用いた寝たきり患者の脳卒中後の尿路感染症リスク予測:観察コホート研究
Prediction of post-stroke urinary tract infection risk in immobile patients using machine learning: an observational cohort study C. Zhu*, Z. Xu, Y. Gu, S. Zheng, X. Sun, J. Cao, B. Song, J. Jin, Y. Liu, X. Wen, S. Cheng, J. Li, X. Wu *Chinese Academy of Medical Sciences & Peking Union Medical College, China Journal of Hospital Infection (2022) 122, 96-107
背景
尿路感染症(UTI)は、寝たきりの脳卒中患者の転帰に著しく影響する主要な院内感染症の 1 つである。以前の研究で複数のリスク因子が特定されているが、個人の UTI リスクを正確に推定することは依然として困難である。
目的
寝たきりの脳卒中患者の UTI リスク特定のための予測モデルを開発すること。
方法
研究データは、我々の以前の多施設共同研究から収集した。導出コホートは、2015 年 11 月 1 日から 2016 年 6 月 30 日までに収集した 3,982 例の寝たきりの脳卒中患者を対象とし、外的検証コホートは、2016 年 11 月 1 日から 2017 年 7 月 30 日までに収集した 3,837 例の患者を対象とした。導出コホートの 80%に基づいて、6 つの機械学習モデルおよびアンサンブル学習モデルが得られ、有効性は残りの 20%で評価した。特徴量の重要度を決定し、予測モデルの臨床的意義を検討するため、Shapley additive explanation 値を用いた。
結果
全体で、導出コホートでは 2.59%(3,982 例中 103 例)の患者が、外的コホートでは 1.38%(3,837 例中 53 例)の患者が、UTI の診断を受けた。アンサンブル学習モデルは、内的検証の受診者動作特性(ROC)曲線下面積で最高の性能(82.2%)を発揮し、外的検証では 2 番目に良好な性能(80.8%)を発揮した。さらに、アンサンブル学習モデルは、内的検証と外的検証の両方のセットにおいて最高の感度(それぞれ 80.9%、81.1%)を発揮した。UTI の 7 つのリスク因子(肺炎、グルココルチコイドの使用、女性、混合型脳血管疾患、加齢、入院期間の延長、カテーテル留置期間)も特定された。
結論
このアンサンブル学習モデルは、有望な性能を示した。機械学習モデルに基づいたより簡潔な採点評価ツールを開発し、実際的な使用においてそのモデルを前向きに試験し、それによって臨床転帰を改善するため、今後も研究を継続すべきである。
監訳者コメント:
寝たきりの脳卒中患者の尿路感染症のリスク因子を機械学習によって検討した論文。導き出された 7 つのリスク因子は医学的にもある程度説明のつくものである。医療関連感染症においてもこれから機械学習が取り入れられていくのだろうか。また勉強することが増える。
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