手術室の換気システム:超清浄領域における回復度、清浄度回復率、換気効率

2022.04.20

Operating room ventilation systems: recovery degree, cleanliness recovery rate and air change effectiveness in an ultra-clean area

J.L.A. Lans*, N.M.C. Mathijssen, A. Bode, J.J. van den Dobbelsteen, M. van der Elst, P.G. Luscuere
*Delft University of Technology, The Netherlands

Journal of Hospital Infection (2022) 122, 115-125




背景

超清浄換気システムの防御領域を定量化するためのエントレインメント試験法は、欧州規格およびガイドラインの大部分に記載されている。温度制御気流システム、希釈換気制御システムなどの新規の超清浄換気システムは、手術室全体を超清浄化するという主張がある。しかしながら、現行の試験基準は、標準的な防御領域以外の換気の有効性を評価する目的で作成されていない。

 

目的

超清浄領域において4 種類の手術室換気システムの換気効率を同一の試験用グリッドを用いて評価し比較すること。

 

方法

4 種類の換気システムの換気効率について、3 通りの超清浄(防御)領域、すなわち標準的な防御領域(A)、標準的な防御領域外の領域(B)、広範な防御領域(AB)で評価した。回復度、清浄度回復率、換気効率により換気有効性を評価した。

 

結果

領域 A において、一方向流型システムの回復度、清浄度回復率、換気効率は、他のシステムと比較して有意に高かった。領域 B では、一方向流型システムと希釈換気制御システムの回復度、清浄度回復率は同程度であり、一方向流型システムと従来型換気システムの換気効率は同程度であった。領域 AB では、一方向流型システムと希釈換気制御システムの清浄度回復率と換気効率は同程度であったが、回復度に有意差が認められた。

 

結論

換気有効性について、領域 A では一方向流型システムが他の換気システムよりも優れていた。領域 B では希釈換気制御システムがもっとも優れており、一方向流型システム、温度制御気流システム、従来型換気システムと続いた。領域 AB では、一方向流型システムがもっとも優れており、希釈換気制御システム、温度制御気流システム、従来型換気システムと続いた。

 

サマリー原文(英語)はこちら

 

監訳者コメント

一方向流型システムは特定領域を層流としてカバーし空気の清浄度を担保している。換気システムの違いは設置時にスモークテストなどで見える化して視認することで、広さと設置機器の種別と気流の適正さ等が評価可能となる。In と out の気流のバランスや装置のメンテナンスなども重要である。

 

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