整形外科の現場での個人防護具(PPE)をカスタマイズするという解決策:Stryker Flyte T5 PPE システムの改良

2021.02.28

Custom solution for personal protective equipment (PPE) in the orthopaedic setting: retrofitting Stryker Flyte T5 PPE system
 

J.P. Gibbons*, J. Hayes, C.J. Skerritt, J.M. O’Byrne, C.J. Green
*National Orthopaedic Hospital, Cappagh, Ireland
 

Journal of Hospital Infection (2021) 108, 55-63
 
 

新型コロナウイルス感染症のパンデミックは病院資源、とりわけ適切な個人防護具(PPE)の在庫(特にフェイスマスクおよび呼吸器保護マスク)に対する圧迫が強まりつつあることを示した。整形外科手術領域ではヘルメット、フードおよび手術用ガウンから成る「スペーススーツ」を着用している外科医はよく見られる光景である。
 

本研究では著者らは呼吸器飛沫によるウイルス拡散からの防御に関して、外科医用の再利用可能な PPE システムとしての可能性を評価するため、2 つの異なるスペーススーツシステムに改良を加え HEPA フィルタを送風機の吸気口に組み込んだ。試験は 2 つの異なるスペーススーツシステムの送風機の吸気口を改良したものとしていないものとを着用させたマネキンにおいて、上流と下流でパーティクルカウンタを用いて行った。
 

1 層の HEPA フィルタを用い、ヘルメットの中の送風機の吸気口の大きさに合わせてカットし吸込口を密封すると、使用者の口元で下流の粒子を 99.5%を超えて減少させる可能性があることを結果は示している。これは呼吸器保護マスクと同等である。HEPA フィルタの素材は比較的安価で繰り返し使用できるので、呼吸器飛沫が拡散するウイルス性のパンデミック時に、使い捨ておよび再滅菌さえされた呼吸器保護マスクの実現可能な代替物となる。
 

サマリー原文(英語)はこちら
 

監訳者コメント
なし

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