SARS-CoV-2 の潜在的な感染源・伝播様式・制御策の有効性

2020.12.31

Potential sources, modes of transmission and effectiveness of prevention measures against SARSCoV-2
G. Kampf*, Y. Brüggemann, H.E.J. Kaba, J. Steinmann, S. Pfaender, S. Scheithauer, E. Steinmann
*University Medicine Greifswald, Germany
Journal of Hospital Infection (2020) 106, 678-697


現在の重症急性呼吸器症候群コロナウイルス‐2(SARS-CoV-2)のパンデミック期間に、感染源・伝播リスク・制御策の可能性について新規情報を日々提供する、これまでにない研究が報告されている。本レビューの目的は、SARS-CoV-2 の潜在的な感染源に関する現時点でのエビデンスを、伝播リスクおよび適用される制御策の有効性の評価も含め包括的にまとめることである。症状のある患者に次いで、無症状または発症前の保菌者は、ウイルス伝播の原因として可能性がもっとも高い呼吸器分泌物により感染源となりうる。空気および無生物表面が感染源となることもある。とはいえ、ウイルス RNA が常に検出されるとは限らない。同様に、SARS-CoV-2 RNA は個人防護具(PPE)の表面または内側、血液、尿、眼、消化管、ペットに検出されているにもかかわらず、現時点では、これらの感染源が伝播に及ぼす影響はごくわずかである考えられる。最終的に、医療施設や公共の場での手洗い、手指消毒、フェイスマスク、手袋、表面消毒、または物理的距離などのさまざまな制御策について、期待される予防効果を分析する。
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監訳者コメント
文献をもとに新型コロナウイルス感染症の感染源・伝播様式・制御策の有効性について評価を試みた論文である。情報が肥大化していて、研究デザインがまちまちであり画一的な特徴について論ずることが難しい。適切な概念を構築するには、質の高い論文が必要になる。

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