N95 および SN95 マスクの紫外線殺菌照射による汚染除去は、マスクの有効性および安全性を損なわない★

2020.09.30

Decontaminating N95 and SN95 masks with ultraviolet germicidal irradiation does not impair mask efficacy and safety
K. O’Hearn*, S. Gertsman, M. Sampson, R. Webster, A. Tsampalieros, R. Ng, J. Gibson, A.T. Lobos, N. Acharya, A. Agarwal, S. Boggs, G. Chamberlain, E. Staykov, L. Sikora h, J.D. McNally
*Children’s Hospital of Eastern Ontario Research Institute, Canada
Journal of Hospital Infection (2020) 106, 163-175


新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)アウトブレイクなどのパンデミック時、医療従事者におけるマスクの供給不足は公衆衛生上の深刻な問題である。本研究の目的は、N95 マスクの汚染除去のための紫外線殺菌照射の有効性に関する既存のデータを統合することである。N95 マスクの紫外線殺菌照射に関するシステマティックレビュー(PROSPERO CRD42020176156)を、Embase、Medline、Global Health、Google Scholar、WHO feed、MedRxiv を用いて実施した。2 名の評価者が独立して適格性を決定し、事前に設定した変数を抽出した。紫外線殺菌照射後の機能、汚染除去、マスク密着性に関して報告した original research を対象とした。13 報の研究が特定され、紫外線殺菌照射介入群 54、N95 モデル 58 から成る。紫外線殺菌照射後もマスクの認証基準は一貫して維持された。エアロゾル透過率の平均は、対照群では 1.19%(0.70 ~ 2.48%)、紫外線殺菌照射群では 1.14%(0.57 ~ 2.63%)であった。通気抵抗の平均は、対照群では 9.79 mmH2O(7.97 ~ 11.70 mmH2O)、紫外線殺菌照射群では 9.85 mmH2O(8.33 ~ 11.44 mmH2O)であった。累積線量 20,000 J/m2 超を使用した紫外線殺菌照射プロトコルによって、ウイルス量が 2 log 減少した。40,000 J/m2 超を使用した 7 報の紫外線殺菌照射群では、3 log 超の減少が観察された。密着性に及ぼす紫外線殺菌照射の影響が 2 報の研究で評価され(16,200 J/m2、32,400 J/m2)、密着性が損なわれるエビデンスは認められなかった。今回の結果から、この領域のさらなる研究(または、臨床環境への橋渡し研究)では、紫外線 C 波の累積線量を
40,000 J/m2 以上として、汚染除去後のマスクの適切な密着性を確認すべきであることが示唆される。
サマリー原文(英語)はこちら
監訳者コメント
マスクは立体構造を呈しており素材の内部に侵入した SARS-CoV-2 まで不活化できているのかなどの検証が課題である。

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