救急部の手指衛生遵守の改善を目的とした介入:システマティックレビュー
Interventions to improve hand hygiene compliance in emergency departments: a systematic review
H-J. Seo*, K-Y. Sohng, S.O. Chang, S.K. Chaung, J.S. Won, M-J. Choi*
*Chosun University, Gwangju, South Korea
Journal of Hospital Infection (2019) 102, 394-406
救急部における手技はリスクや侵襲性が高いことが多いので、この部門では手指衛生の問題は重要である。これまで、救急部での手指衛生に関する包括的レビューはなかった。本研究の目的は、救急部における手指衛生遵守率、手指衛生遵守率に影響する因子、および手指衛生遵守の改善のための介入策について検討することである。電子データベースを用いて、1948 年から 2018 年 1 月までに公表された研究を検索した。データベースは、ovidMEDLINE、ovidEMBASE、Cochrane Library、CINAHL、Koreamed、Kmbase を使用した。すべての研究デザインを含めた。2 名の評価者が独立してデータを抽出し、信頼性および妥当性のあるツールを用いてバイアスリスクを評価した。ナラティブ統合を実施した。24 件の研究(横断調査 12 件、介入研究 12 件)を対象とした。レビューした介入研究 12 件のうち、50%を上回る手指衛生遵守率を報告した研究は 33%(4 件)のみであった。手指衛生遵守に影響した因子は、医療従事者の職種、手指衛生の表示、救急部の混雑状況、手指衛生遵守への積極的な態度、患者の場所、手指衛生監査、およびシフトの種類であった。研究のほぼすべてで(83.3%)、手指衛生遵守の改善を図るために多面的または 2 通りの介入が適用された。教育、モニタリングとフィードバック提供、キャンペーン、動機づけなどさまざまな対策が、手指衛生遵守を効果的に改善した。レビューの結果は、救急部において手指衛生遵守の改善の余地があることを示している。どの介入策が手指衛生遵守の改善にもっとも効果的かつ持続可能であるかを明らかにするために、今後の無作為化対照試験が必要である。
サマリー原文(英語)はこちら
監訳者コメント:
1948 年から 2018 年の間で検索条件に合った 24 報の論文についてのレビューである。手指衛生遵守率に影響した因子には、救急部の混雑状況など直接の介入が困難な因子も含まれていたが、自施設でのリスクアセスメントを行う上で、役立つと思われた。
同カテゴリの記事
Multistate modelling to estimate excess length of stay and risk of death associated with organ/space infection after elective colorectal surgery
Operating room ventilation systems: recovery degree, cleanliness recovery rate and air change effectiveness in an ultra-clean area J.L.A. Lans*, N.M.C. Mathijssen, A. Bode, J.J. van den Dobbelsteen, M. van der Elst, P.G. Luscuere *Delft University of Technology, The Netherlands Journal of Hospital Infection (2022) 122, 115-125
Evidence of aerosolised floating blood mist during oral surgery
Hospital outbreak of linezolid-resistant and vancomycin-resistant ST80 Enterococcus faecium harbouring an optrA-encoding conjugative plasmid investigated by whole-genome sequencing
S.A. Egan*, S. Corcoran, H. McDermott, M. Fitzpatrick, A. Hoyne, O. McCormack, A. Cullen, G.I. Brennan, B. O’Connell, D.C. Coleman
*University of Dublin, Trinity College, Ireland
Journal of Hospital Infection (2020) 105, 726-735
Blood-borne virus transmission in healthcare settings in Ireland: review of patient notification exercises 1997-2011
