冠動脈手術後の手術部位感染の予測モデル:連続患者 7,090 例を対象としたバリデーション研究からの知見
Predictive models of surgical site infections after coronary surgery: insights from a validation study on 7,090 consecutive patients
G. Gatti*, M. Rochon, S.G. Raja, R. Luzzati, L. Dreas, A. Pappalardo
*Trieste University Hospital, Italy
Journal of Hospital Infection (2019) 102, 277-286
背景
冠動脈バイパス術(CABG)後の手術部位感染(SSI)リスクの予測における固有のスコアリングシステムの役割は確立されていない。
目的
CABG 後の SSI に対する最適な予測システムを検証すること。
方法
CABG の単独手術(73.9%)または同時手術(26.1%)を受けた連続患者 7,090 例において、CABG 後の SSI に対する 5 つの予測システム(8 モデル)を後向きに評価した。各モデルに対して、予測精度、キャリブレーション、予測力に関し、それぞれ、受信者動作特性曲線下面積(aROC)、Hosmer-Lemeshow 検定、Goodmane-Kruskal のγ係数を用いて評価した。心臓手術後の 30 日院内死亡率に対する 6 つの予測スコアリングシステムを、SSI の予測として評価した。これらのモデルは、Hanley-McNeil の方法を用いて 1 対 1 で比較した。
結果
SSI は 724 件(10.2%)であった。すべてのモデルが十分なキャリブレーション(P = 0.176 ~ 0.656)を示した一方で、予測精度は低かった(aROC 0.609 ~ 0.650)。予測力は、1 つのモデル(γ0.272)を除くすべてのモデルで中程度(γ0.315 ~ 0.386)であった。1 対 1 で比較した場合、Northern New England Cardiovascular Disease Study Groupの縦隔炎スコアは、全体(aROC 0.634)および CABG の同時手術を受けた患者(aROC 0.648)の両方において、より高い判別能を示した。また、CABG の単独手術を受けた患者では、Fowler スコアの両方のモデルはより高い判別能(aROC 0.651、0.660)を示した。心臓手術後の死亡率を予測するために考案された 6 つのスコアリングシステムでさえ、SSI の予測精度は低かった(aROC 0.564 ~ 0.636)。
結論
本バリデーション研究において、CABG 後の SSI に対する現在の予測モデルは、十分なキャリブレーションおよび中程度の予測力にもかかわらず、予測精度が低いことが示された。
サマリー原文(英語)はこちら
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