看護師配置および看護業務量と、人工呼吸器関連肺炎、死亡率との関連:単一施設前向きコホート研究★

2019.03.12

Association of nurse staffing and nursing workload with ventilator-associated pneumonia and mortality: a prospective, single-center cohort study


Miia M. Jansson* , Hannu P. Syrjälä, Tero I. Ala-Kokko
* Medical Research Center Oulu, Finland
Journal of Hospital Infection (2019) 101, 257-263
背景
看護師の配置不足および看護業務量の増加は、患者の有害転帰のリスクや、さらには死亡率の増加と関連している。
目的
看護師の配置および看護業務量が、人工呼吸器関連肺炎や死亡率と関連するかどうかを検討すること。
方法
この前向き観察コホート研究は、2014 年から 2015 年にフィンランドの単一の 3 次教育病院において実施した。1 日あたりの看護師‐患者比、Therapeutic Intervention Scoring System スコア、Intensive Care Nursing Scoring System スコア、Intensive Care Nursing Scoring System 指標を用いて、看護師配置および看護業務量と、予後の関連を検討した。人工呼吸器関連肺炎は、米国疾病対策センター(CDC)の基準に従って定義した。
結果
患者 85 例の評価可能なデータを入手した。全体で、人工呼吸器関連肺炎の発生率は 23.5%、28 日死亡率は 35.3%であった。1 日あたりの看護師‐患者比の最低値(P = 0.006)と Intensive Care Nursing Scoring System 指標の中央値(P = 0.046)で評価した看護師配置、は、人工呼吸器関連肺炎を有する患者のほうが有意に低かった。さらに、Therapeutic Intervention Scoring System スコアの中央値(P = 0.009)と Intensive Care Nursing Scoring System スコアの中央値(P = 0.03)で評価した看護業務量は、人工呼吸器関連肺炎を有する患者のほうが有意に高かった。Intensive Care Nursing Scoring System スコアの中央値(P = 0.02)と 1 日の最高値(P = 0.03)は、非生存者のほうが有意に高かった。
結論
看護師配置がより少ないことと看護業務量の増加は、人工呼吸器関連肺炎および死亡率と関連しており、これにより、十分なスタッフの配置は、救急ケアサービスの利用可能性と質向上の必須条件であることが明らかにされた。
サマリー原文(英語)はこちら
監訳者コメント
医療は人的資源により成り立っており、業務量が飽和すると目前の緊急度の高い作業に人は集中して取り組む傾向がある。その一方で標準的な業務手順がおろそかになる課題が残る。ようするに業務が飽和に達する前に人材の補充を行うシステムがない、医療の現実が課題である。

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