2 つの異なる職業サーベイランスシステムから得た鋭利物損傷発生データを安全器材と非安全器材とで比較する

2017.06.29

Comparing non-safety with safety device sharps injury incidence data from two different occupational surveillance systems


A.H. Mitchell*, G.B. Parker, H. Kanamori, W.A. Rutala, D.J. Weber
*International Safety Center, USA
Journal of Hospital Infection (2017) 96, 195-198
針刺し・切創を防止するため、安全器材の使用を求めた「針刺し安全防止法」によって米国労働安全衛生局(OSHA)血液由来病原体基準が 2001 年に修正されている。針刺し・切創事例の経時的な変化には、安全器材/非安全器材の使用率の差が影響を及ぼしている。本研究では、米国の職業上の事故サーベイランスシステム 2 つを比較し、こうしたデータを、他の施設や他の国(法律が整備されているか、医療従事者の鋭利物損傷防止のための政策を立てることを検討しているかのいずれであれ)に一般化できるかどうかを評価した。
サマリー原文(英語)はこちら
監訳者コメント
本研究では、ノースカロライナ大学病院と、エピネット(EPINet)の 2 つのデーターベースを用い、安全器材の導入による針刺し切創、血液・体液曝露の事例数を解析した。安全器材を用いて生じた針刺し切創事例のうち、およそ 70%で安全機構を働かせていなかったこと、ならびに安全器材による事例数はむしろ最近増えていることが判明した。安全器材の実用に関する教育のみならず、導入時の評価と選択に関してより重点を置くべきであると筆者は結論付けている。

同カテゴリの記事

2010.07.30

Age as an independent risk factor for surgical site infections in a large gastrointestinal surgery cohort in Japan

2018.06.28

Clinical efficacy of seasonal influenza vaccination: characteristics of two outbreaks of influenza A(H1N1) in immunocompromised patients

2018.01.31

Universal decontamination of hospital surfaces in an occupied inpatient room with a continuous 405 nm light source

2012.06.30

Differences in the compliance with hospital infection control practices during the 2009 influenza H1N1 pandemic in three countries

2018.03.31

Pseudomonas aeruginosa intensive care unit outbreak: winnowing of transmissions with molecular and genomic typing

JHIサマリー日本語版サイトについて
JHIサマリー日本語版監訳者プロフィール
日本環境感染学会関連用語英和対照表

サイト内検索

レーティング

アーカイブ