正しい基礎を据える:手指衛生の概念を医学生に教えるために用いられるアプローチの改善
Setting the right foundations: improving the approach used to teach concepts of hand hygiene to medical students
R. Kaur*, H. Razee, H. Seale
*University of New South Wales, Australia
Journal of Hospital Infection (2017) 95, 355-358
医学生の手指衛生に対する知識および態度に対して新しい手指衛生教育モジュールが及ぼす影響を評価するために、介入前後研究を実施した。この教育モジュールにより、手指衛生の適応および持続時間(T1 = 7.9、T2 = 9.2、T3 = 9.1、P = 0.001)、手指衛生に関する教材の使用(T1 = 1.3、T2 = 3.8、T3 = 4.3、P = 0.004)、および「手指衛生の 5 つのタイミング」(T1 = 3.1、T2 = 6.7、T3 = 5.9、P = 0.012)に関する知識が有意に改善した。また、手指衛生に対する学生の態度も改善した(T1 = 48.5、T2 = 56.2、T3 = 54.1、P = 0.04)。医学生における手指衛生の実際の遵守に対してこの介入が及ぼす影響を評価するために、さらなる研究が必要である。
サマリー原文(英語)はこちら
監訳者コメント:
医学生に手指衛生についての教育を行い、その前後での意識や行動の変化を調査した論文である。教育直後に意識が上がるのは当然の部分もあるが、半年後の調査で、感染対策への意識や自分たちがモデルになっていくという姿勢が向上していることがわかった。医師に限らず、医療系の学生へのアーリーエクスポージャーの重要性が再確認できた。
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