院内感染症の自動モニタリングに基づいた尿路感染症のリスク因子の分析★
Analysing risk factors for urinary tract infection based on automated monitoring of hospital-acquired infection
J.D. Redder*, R.A. Leth, J.K. Møller
*Lillebaelt Hospital, Denmark
Journal of Hospital Infection (2016) 92, 397-400
尿路感染症は、全院内感染症の 3 分の 1 もの割合を占める。本研究の目的は、自動感染症モニタリングシステムを用いてこれまでに報告された院内感染尿路感染症の患者特性を検証することであった。マッチド症例対照研究を実施して、リスク因子と院内感染尿路感染症の間の関連を調べた。院内感染尿路感染症患者は対照と比較して、尿道カテーテルを留置されている割合、あるいは泌尿生殖系または神経系の疾患を有している割合が高かった。自動院内感染症モニタリングにより、主要なリスク因子を明らかにすることで、一般患者集団または特定の患者集団における感染制御介入のより良く評価することを可能にする。
サマリー原文(英語)はこちら
監訳者コメント:
尿道留置カテーテルは、尿路感染症のよく知られたリスク因子であり、全病院内感染の80%を占めるとさえ推定されている。それ以外のリスク因子として、糖尿病、高齢者、尿路流通障害、免疫低下、神経因性膀胱などが知られている。全自動病院内感染モニタリングシステムとは、患者年齢性別、入退院日、入院日数等の基本情報に加え、微生物検査結果、抗菌薬処方などを自動的に監視できるシステムである。日本の感染管理システムに似たものと思われる。本論文の施設では、過去に人の手による特定期間のサーベイランス(point-pevalence-survey)を実施していたが、本システムを導入しその効果を他の論文(J Hosp Infect. 2015 Nov;91(3):231-236 http://www.micks.jp/jhi/2015/11/20151106.html)で検証している。今回は尿路感染症に特化した論文である。常時すべての入院患者を監視可能となり、リスク因子の同定と結果に基づく介入による効果を評価できるとしている。
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