ロンドンの病院におけるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(meticillin-resistant Staphylococcus aureus;MRSA)保菌に対する入院時の選択的スクリーニングと普遍的スクリーニングの意義の比較

2014.07.31

Implications of targeted versus universal admission screening for meticillin-resistant Staphylococcus aureus carriage in a London hospital


J.A. Otter*, Olga Tosas-Auguet, M.T. Herdman, B. Williams, D. Tucker, J.D. Edgeworth, G.L. French
*King’s College London, and Guy’s and St Thomas’ Hospital NHS Foundation Trust London, UK
Journal of Hospital Infection (2014) 87, 171-174
イングランドでは 2010 年以降、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(meticillin-resistant Staphylococcus aureus;MRSA)に対する入院時の普遍的スクリーニングが実施されている。著者らは、MRSA 検出のための入院時の普遍的スクリーニングの初年度データに基づく回帰モデルの予測能を評価した。従来の選択的スクリーニング方針を適用した場合は、スクリーニング対象の患者数は 75%少なかったと推定された(1 年間で 21,699 例)。しかしこれによって特定できたのは、全 MRSA 保菌者の約 55%、医療関連 MRSA 株の 65%、市中獲得型 MRSA 株の 40%のみであったと推定された。入院時に MRSA 保菌患者の約 45%(1 年間で 262 例)を特定できないことは、MRSA 制御にとって重要な意義があると考えられる。
サマリー原文(英語)はこちら
監訳者コメント
この論文では MRSA をどのようにスクリーニングしたのか書かれていない。極めて質の低い論文だと考える(おそらく培養法であろう)。

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