脊椎麻酔後のセラチア・マルセセンス(Serratia marcescens)による髄膜炎のアウトブレイク

2014.06.30

Outbreak of meningitis due to Serratia marcescens after spinal anaesthesia


G. Ersoz*, M. Uguz, G. Aslan, E.S. Horasan, A. Kaya
*Mersin University, School of Medicine, Turkey
Journal of Hospital Infection (2014) 87, 122-125
本稿では、帝王切開時に脊椎麻酔を受けた患者のセラチア・マルセセンス(Serratia marcescens)による髄膜炎のアウトブレイクについて報告する。75 床の私立病院で 2011 年 3 月 6 日から 14 日に脊椎麻酔下で帝王切開を受けた患者 46 例中 12 例が、細菌性髄膜炎と診断された。ノルアドレナリン含有 5%ブドウ糖液のプレフィルドシリンジ 4 本および輸液バッグ 1 個から採取したサンプルから S. marcescens が分離されたことから、脊椎麻酔に使用した薬剤の外因性汚染が示唆された。手術室での麻酔に関連した感染の予防戦略について考察する。
サマリー原文(英語)はこちら
監訳者コメント
Attack rateは26%、1 日あたりの attack rate は一番高い日で 67%(9 例中 6 例)であった。注射バイアルの複数回使用、調整後の 14 日間にわたる室温保管など、明らかに薬剤調製にかかわるアウトブレイクであった。発症者 12 例が全員回復したのが救いである。

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