医療環境における清掃遵守の評価のための継続的な成績フィードバックおよび紫外線可視マーカーの利用

2013.06.29

Continuing performance feedback and use of the ultraviolet visible marker to assess cleaning compliance in the healthcare environment


A.N. Trajtman*, K. Manickam, M. Macrae, N.S. Bruning, M.J. Alfa
*University of Manitoba, Canada
Journal of Hospital Infection (2013) 84, 166-172
背景
これまで長年にわたり、環境表面は医療施設に微生物をもたらすことがあるリザーバであると見なされてきた。本試験の目的は、週 1 回の清掃職員への紫外線可視マーカー(UVM)を監査ツールとした清掃遵守成績のフィードバックが、清掃遵守の改善・維持に及ぼす影響を評価することである。
方法
清掃職員の清掃遵守の目標として 90%を選択した。患者用トイレ内の便座、流し、液体石けんディスペンサー、およびドアノブの各表面の UVM 評価を平日に連日実施した。試験群は 3 群からなり、第 1 群の職員は 24 週の試験期間を通して清掃遵守成績のフィードバックを受けた。第 2 群の職員は第 13 週から第 24 週に、第 3 群の職員は第 1 週から第 12 週にフィードバックを受けた。清掃職員へのフィードバックとして、病棟および清掃職員の事務室へのグラフの掲示も行った。
結果
試験前の監査による清掃遵守率は第 1 群 66.9%、第 2 群 66.5%、および第 3 群 66.4%であった。週 1 回のフィードバック期間中は、全 3 群ともに清掃遵守率が大幅に改善した(第 1 群 86.7%、第 2 群 80.4%、および第 3 群 73.7%)。シフトにおける非常勤職員の割合は第 1 群 16.1%、第 2 群 26%、および第 3 群 40.3%であったことから、非常勤職員の活用は高い清掃遵守率達成の障壁となっていた可能性がある。
結論
監査ツールとしての UVM の使用と清掃職員への清掃遵守成績の週 1 回のフィードバックを併用することにより、清掃職員の全般的な清掃遵守レベルが大幅かつ持続的に改善した。
サマリー原文(英語)はこちら

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