インフルエンザウイルスのバイオエアロゾルに対するサージカルマスクの効果

2013.05.30

Effectiveness of surgical masks against influenza bioaerosols


C. Makison Booth*, M. Clayton, B. Crook, J.M. Gawn
*Health & Safety Laboratory (HSL), UK
Journal of Hospital Infection (2013) 84, 22-26
背景
ほとんどのサージカルマスクは呼吸器防護器材としての使用は承認されていない。インフルエンザパンデミックの発生時には、大量の感染性バイオエアロゾルが発生する可能性のある特定の高リスク手技に対して呼吸器防護器材を使用することは、保管やフィットテストなどの物流の問題や実用上の問題によって制限されると考えられる。このような状況ではサージカルマスクの着用が増加することがいくつかの研究から示されているが、サージカルマスクによって着用者にもたらされる感染性エアロゾルに対する防護効果については、十分に理解されていない。
目的
サージカルマスクにより得られるバイオエアロゾル曝露に対する防護効果の評価法を開発・適用すること。
方法
呼吸シミュレーターに装着した試験用の頭部模型を用いて、ウイルス曝露に対するサージカルマスクの性能を評価した。英国の医療施設で一般的に用いられている数種類の型のサージカルマスクを対象として、各マスクの外側と内側の空気中の不活性粒子およびエアロゾル化した生きたインフルエンザウイルスの濃度を測定した。
結果
生きたインフルエンザウイルスが、すべてのサージカルマスクの内側の空気中から検出された。サージカルマスクによってエアロゾル化インフルエンザウイルスへの曝露が減少することがデータから示され、減少の範囲はマスクの型によって 1.1 倍から 55 倍(平均 6 倍)の範囲であった。
結論
エアロゾル化インフルエンザウイルス曝露に対するサージカルマスクおよび呼吸器防護器材による防護効果を評価するための有効な方法について報告した。これらの結果から、サージカルマスクにはある程度の防護効果があるが、このような条件下でのサージカルマスクの性能には限界があることが示された。
サマリー原文(英語)はこちら

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*University Medical Centre Utrecht, the Netherlands

Journal of Hospital Infection (2022) 122, 35-43