プライマリ・ケア/コミュニティ・ケアにおける感染予防実践の改善

2012.12.30

Improving infection prevention practice in primary and community care


C. Blaine*, C. Pellowe, S. Hodgkinson
*Royal College of Physicians, UK
Journal of Hospital Infection (2012) 82, 274-276
2012 年 3 月、英国国立医療技術評価機構(NICE)は、プライマリ・ケア/コミュニティ・ケアにおける医療関連感染の予防・制御に関する 2003 年のガイドラインの改訂版を公表した。ガイドラインの作成にあたっては、ランダム化比較試験に基づく質の高いエビデンスはほとんど得られなかった。このような領域においては、質の高い研究を実施することが NICE ガイドラインの今後の改訂に寄与すると考えられ、その結果、より強固な推奨事項が提起されることになると思われる。本稿では、ガイドラインに記載された主な「研究の推奨」について概説するとともに、システマティックレビューによるエビデンスが得られない場合の「研究の推奨」の策定プロセスについて述べる。
サマリー原文(英語)はこちら
監訳者コメント
ガイドラインの作成には、多くの場合公表論文がエビデンスとして用いられる。システマティックレビューやランダム化比較試験(RCT)が、強い、つまり信頼のできるエビデンスとして引用され、結果、エビデンスレベルの高い勧告となる。一方、不十分なサンプル数での比較研究や症例対照研究はエビデンスレベルとしては低いものとなる。とはいえ、作成されたガイドラインは不変のものではなく、時間の経過の中で、新しい対策や機器・機械が登場したり、研究が進むことで、さらに質の高い論文が公表され、それに伴ってガイドラインも改訂されることになる。
この論文では、患者や医療従事者への教育、市中での感染対策、在宅での医療行為などについては十分な研究結果が報告されておらず、ガイドラインの作成を困難なものにしていると述べられている。まさに医療機関の感染対策担当者が知りたいと思う部分が欠けており、このことは、我々自身が日常の活動の中でリサーチマインドをもち、目の前の疑問を研究としてとらえる意識が求められているということではないだろうか。

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