外科用ステンレススチールからの蛋白質汚染除去のための超音波電気分解処理
Electrolysis-assisted sonication for removal of proteinaceous contamination from surgical grade stainless steel
S. Kumar*, W.T. Lee, E.J. Szili
*University of South Australia, Australia
Journal of Hospital Infection (2012) 81, 41-49
背景
残存蛋白質汚染を検出するために現在使用されている方法の感度と特異度にはばらつきがある。このことは、海綿状脳症などの神経変性疾患の伝播リスク上昇をもたらすため、懸念事項となっている。
目的
外科用ステンレススチールからの残存蛋白質汚染除去のための超音波電気分解処理(EAS)の効果を明らかにすること。
方法
蛋白質(ウシ血清アルブミン)で汚染させた外科用 316L ステンレススチールを、EAS を用いて洗浄した。蛋白質中に豊富に含まれる元素である窒素を蛋白質の存在のマーカーとして、X 線光電子分光法(XPS)を用いてステンレススチール表面の残存蛋白質量を定量した。電解質溶媒として 0.1%塩化ナトリウム溶液(w/v、脱イオン水)を使用し、13 V の分極電圧で EAS の陰分極モード、陽分極モード、および二重分極モードによる検討を行った。
結果
XPS による推定検出限界値である 10 ng/cm2 未満まで残存蛋白質層を除去するための最も有効な方法は、二重分極モードによる EAS であることが確認された。EAS 施行後のステンレススチールの表面粗度および硬度に変化はなかったため、この処理が物質の性状に影響を及ぼさないことが示された。
結論
入手が容易な塩化ナトリウムベースの電解液を用いて医療機器を洗浄する、比較的安価かつ迅速なこの方法は、ステンレススチール製の医用/歯科用器材を洗浄するための費用対効果に優れた方策となる可能性がある。
サマリー原文(英語)はこちら
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