新生児集中治療室の早産児におけるアデノウイルス 8 型による結膜炎のアウトブレイク

2012.02.28

Outbreak of adenovirus serotype 8 conjunctivitis in preterm infants in a neonatal intensive care unit


Y. Ersoy*, B. Otlu, P. Türkçüoğlu, F. Yetkin, S. Aker, C. Kuzucu
*Inonu University School of Medicine, Turkey
Journal of Hospital Infection (2012) 80, 144-149
背景
早産児のアデノウイルス角結膜炎のアウトブレイクの報告はまれである。トルコの大学病院の新生児集中治療室で、1 月 15 日から 2 月 25 日にアデノウイルス結膜炎のアウトブレイクが発生した。
目的
アウトブレイクの拡大、調査、および管理について述べること。
方法
PCR 法により、14 サンプルからアデノウイルス 8 型が同定された。リスク因子を明らかにするために症例対照研究を実施した。
結果
早産児 15 例、医療従事者 5 例、および新生児の親 4 例に流涙、眼の腫脹や充血などの結膜炎の徴候が認められた。アデノウイルス結膜炎の最も重要なリスク因子は、未熟児網膜症の検査であった(オッズ比 17.5、95%信頼区間 1.9 ~ 163.0、P = 0.012)。未熟児網膜症の検査に使用された開瞼器が患者ごとに滅菌されておらず、これが汚染源であることが判明した。
結論
バリアプリコーション、手指衛生、開瞼器の滅菌、患者の他科への移動の待機、および感染した医療従事者の最低 15 日間の出勤停止などの対策により、アウトブレイクは制御された。
サマリー原文(英語)はこちら

同カテゴリの記事

2018.03.31

Optimization of the blood culture pathway: a template for improved sepsis management and diagnostic antimicrobial stewardship

2016.02.28

Health insurance database for post-discharge surveillance of surgical site infection following arthroplasty

2021.08.31
A new urinary catheter design reduces in-vitro biofilm formation by influencing hydrodynamics

A.C. Ionescu*, E. Brambilla, M.C. Sighinolfi, R. Mattina
*University of Milan, Italy

Journal of Hospital Infection (2021) 114, 153-162


JHIサマリー日本語版サイトについて
JHIサマリー日本語版監訳者プロフィール
日本環境感染学会関連用語英和対照表

サイト内検索

レーティング

アーカイブ