2007 年から 2009 年のスコットランドの NHS ロシアンにおけるノロウイルスアウトブレイクの疫学とコスト

2011.12.31

Epidemiology and costs associated with norovirus outbreaks in NHS Lothian, Scotland 2007-2009


J. Danial*, J.A. Cepeda, F. Cameron, K. Cloy, D. Wishart, K.E. Templeton
*Royal Infirmary of Edinburgh, UK
Journal of Hospital Infection (2011) 79, 354-358
医療関連胃腸炎のアウトブレイクが増加しており、院内および市中の両環境における課題となっている。2007 年 9 月から 2009 年 6 月に、エジンバラ(国民保健サービス[NHS]ロシアン)の全病院で胃腸炎アウトブレイクの積極的監視培養を行った。合計で、192 件の病棟アウトブレイクにおいて患者 1,732 例および医療従事者 599 例が胃腸炎を発症した。急性期部門では、155 件の病棟アウトブレイク(0.23 件/日)において患者 1,368 例(1,000 病床日あたり 0.99 例)および医療従事者 406 例(1,000 病床日あたり 0.29 例)が胃腸炎を発症した。142 件(74%)のアウトブレイクからノロウイルスが検出され、50 件は検査確認されていないものの疫学的根拠に基づいてノロウイルスが原因であると考えられた。アウトブレイクが発生した病棟で新規入院患者を対象として閉鎖を実施したことにより、3,678 病床日の損失が発生した。外挿法を用いた推計では、胃腸炎アウトブレイクによる病床日の損失および医療従事者の欠勤により、2 回のノロウイルスシーズンで NHS ロシアンに 120 万ポンドのコスト負担が生じた。初発症例確認後 3 日以内に病棟を閉鎖した場合、当該病棟のアウトブレイクは平均 6 日間で封じ込められたが、これよりも病棟閉鎖が遅れた場合は、アウトブレイクは平均 7 日間持続した。この差は統計学的に有意ではなかった。制御対策の速やかな実施はアウトブレイク制御に有効であった。

サマリー原文(英語)はこちら

監訳者コメント

イギリスの一地域病院におけるノロウイルスの集団発生。本研究では、1 例でもアウトブレイクとしているためか、2 年間で 192 例という大きな数のアウトブレイクが発生したこととされている。日本の医療施設でもノロウイルス感染症の集団発生をみることはあるが、ここまで大規模な例はあまりみないと思う。

同カテゴリの記事

2020.01.31

Extended-spectrum β-lactamase Enterobacteriaceae (ESBLE) in intensive care units: strong correlation with the ESBLE colonization pressure in patients but not same species

2008.01.31

Intensive care unit environmental cleaning: an evaluation in sixteen hospitals using a novel assessment tool

2023.12.31
Who should be screened for carbapenemase-producing Enterobacterales and when? A systematic review

M. Bar Ilan*, A. Kjerulf
*Rigshospitalet, Denmark

Journal of Hospital Infection (2023) 142, 74-87



2006.03.31

Multicentre study on hand hygiene facilities and practice in the Mediterranean area: results from the NosoMed Network

2021.03.31

Influence of the Internet of Things management system on hand hygiene compliance in an emergency intensive care unit

 

N.Xu*, C. Liu, Y. Feng, F. Li, X. Meng, Q. Lv, C. Lan

*The First Affiliated Hospital of Zhengzhou University, PR China

 

Journal of Hospital Infection (2021) 109, 101-106