病院疫学の支援のための既存の医療データベース間のデータ統合
Data linkage between existing healthcare databases to support hospital epidemiology
L. García Álvarez*, P. Aylina, J. Tian, C. King, M. Catchpole, S. Hassall, K. Whittaker-Axon, A. Holmes
*National Centre for Infection Prevention and Management, Imperial College, UK
Journal of Hospital Infection (2011) 79, 231-235
急性期病院内の既存のデータセットの利用拡大を図ることにより、病院疫学やサーベイランス、各種プロセス・アウトカム・リスク因子のモニタリング、アラートシステム構築などが大きく推進されると考えられる。英国の国民保健サービス(NHS)病院内には重複のある複数のデータシステムが存在しており、統合や連携が行われていないため多くのデータが重複して記録されている。このため、病院で収集されたデータは効率的に利用されていない。本研究の目的は、管理、経営、人材、微生物、診療やその他のプラットフォームなど、既存の全データシステムのリストを作成し、病院の疫学部門に対して有用な情報提供が可能となるデータ構成について論じることである。これらのデータセットをいかに活用し、サーベイランスデータ、重要な成績指標、およびリスク情報を得るか、またこれらを委員会、臨床プログラムグループ、専門科、および病棟レベルで共有できるものとするかを検討した。この統合データプラットフォームのアウトプット例を示すとともに、弾力的なインフルエンザ対策と即応性の実践について述べる。スタッフの欠勤・配置レベルの基準を設定することにより、感染予防のためのリスクモニタリングの重要な指標としての利用も可能であると考えられる。本研究は、このようなデータのリスト化・統合の意義、既存の NHS データのさらに高度な利用の重要性、および診療、質改善、サーベイランス、緊急時の計画作成と調査を支援するための革新的な協調的手法の重要性を示すものである。
監訳者コメント:
電子カルテ等の導入により医療資源の多くの情報はデーターベース化されているにもかかわらず、それらを疫学や医療の改善に役立てる取り組みは今後の課題である。
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