フランス北部の病院における緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)の薬剤耐性率高値と関連する因子としてのイミペネムおよびシプロフロキサシン使用量★

2011.04.01

Imipenem and ciprofloxacin consumption as factors associated with high incidence rates of resistant Pseudomonas aeruginosa in hospitals in northern France


K. Miliani*, F. L’Heriteau, L. Lacave, A. Carbonne, P. Astagneau, on behalf of the Antimicrobial Surveillance Network Study Group
*Regional Coordinating Centre for Nosocomial Infection Control (C-CLIN Paris-Nord), France
Journal of Hospital Infection (2011) 77, 343-347
フランスでは、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)は院内感染症から分離される微生物の中で 3 番目に多い。一部の抗菌薬の高い使用率が、緑膿菌のセフタジジム、イミペネム、シプロフロキサシン、およびアミカシンに対する耐性のリスク因子であるかどうかを明らかにするために、フランス北部の Antimicrobial Surveillance Network およびフランスにおける感染制御指標の公的報告システムから得たデータに基づいて研究を実施した。これらのデータは、病院の特性(規模、タイプ、非急性期病床の割合)、抗菌薬使用量、一部の主要な薬剤の耐性率、および医療関連感染の制御の質の指標に関連するものである。単変量解析では、全抗菌薬および個別の抗菌薬(アモキシシリン・クラブラン酸およびイミダゾールを除く)の使用量が多いことは、緑膿菌の薬剤耐性率高値と関連していた。多変量解析では、一部の主要な薬剤の耐性率が高いことは、イミペネムおよびシプロフロキサシンの使用量が多いことと関連していた(いずれもオッズ比 7.9、95%信頼区間 2.24 ~ 28.09、P < 0.05)が、医療関連感染の制御の質の指標との有意な関連はみられなかった。これらの結果から、イミペネムおよびシプロフロキサシンの使用は、その他の感染制御の質の指標とは独立して、緑膿菌の薬剤耐性発現に主要な役割を果たしている可能性が示唆される。
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監訳者コメント
緑膿菌の耐性化にどの抗菌薬が関与しているかを、抗菌薬使用と耐性菌の臨床データから検討したもの。メカニズムはともあれ、カルバペネムとニューキノロンの使用が緑膿菌の耐性を増加されるという結果は、緑膿菌感染症に対する治療に慎重さが求められることを示している。

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